発売当初からマイナーだった!? 珍セダン5選
完全に失敗作の烙印が押されたクルマもあり
●日産「レパードJフェリー」
日産「レパード」といえば、初代が2ドアと4ドアのスペシャリティカーとして1980年発売。2代目は刑事ドラマでもおなじみの2ドアクーペの「ハイソカー」として1986年に発売され、トヨタ「ソアラ」に対抗したモデルで人気でした。
そして、1992年にフルモデルチェンジして3代目にあたる「レパードJフェリー」が発売されました。
レパードJフェリーは先代の2ドアクーペから4ドアセダンとなり、北米の高級車ブランド「インフィニティ」から販売された「J30」の姉妹車でした。
上級グレードには4.1リッターV型8気筒エンジンが搭載されるなど、かなり高級路線のモデルとなっていました。
外観のデザインが特徴的で、全体的には丸みをおびた曲線基調で、トランクがリアにかけて下がる、いわゆる「尻下がり」でした。
このデザインは、アメリカでは昔から高級車でよく見かけられましたが、日本では受け入れられませんでした。さらに曲線基調のため高級車としての押し出しの強さがなかったことや、バブルが弾けた後だったことも販売不振の理由でした。
あまりにもレパードJフェリーが売れなかったため、ディーラーでは数十万円の値引きが当たり前だったようです。
なお、4代目レパードはオーソドックスなデザインのセダンになりました。
●スズキ「キザシ」
スズキ「キザシ」は2009年にグローバルで発売された、同社のフラッグシップセダンです。
ボディサイズは全長4650mm×全幅1820mm×全高1480mmの3ナンバー車で、外観のデザインはスポーティかつスタイリッシュで、欧州車テイストでした。
実際に、欧州や北米で走行テストを重ね、四輪独立懸架による上質な走りと、乗り心地のよさの両立を目指していました。
価格が278万7750円(消費税込)と、当時のスズキのラインナップのなかでは高価だったことと、受注生産のみ(日本国内)ということもあり、販売は極端に低迷してしまいます。
しかし、都市部では、意外とキザシを見かける機会が多いと感じる人もいるのではないでしょうか。それは捜査車両としてキザシの覆面パトカーが警察庁、警視庁に多数納入されたためです。
覆面パトカーは目立ってはいけませんが、滅多に見ることのないキザシでは、逆に目立ってしまう矛盾が生じました。
結局、キザシは2015年に日本での販売を終了し、海外でも1代限りで2016年には販売を終了してしまいました。
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今回紹介した5車種以外にも「なんでこのクルマを発売したのだろう」と思ってしまうモデルが多数ありました。
近年は、メーカーも慎重かつ合理的になったのか、発売直後から極端な不人気車というのは滅多に見られなくなっていましました。
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