車のチャイルドシート、未使用の割合が判明 死傷事故もありうる不適正使用の実例とは?
JAFは、警察庁と合同でチャイルドシートの使用率に関する調査をおこない、その結果を発表しました。いったい、使用率は何割を記録したのでしょうか。
チャイルドシートの使用率、何割を記録したのか
2019年6月1日から16日にかけて、チャイルドシートの使用状況についての調査がおこなわれ、その結果が発表されました。また、6歳未満のチャイルドシート使用率についても調査がおこなわれました。現在の使用率は何割に達したのでしょうか。
6歳未満の子どもへのチャイルドシートの使用は、道路交通法第71条の3第3項で義務付けられており、使用しないと法律違反になります。
今回、全国99箇所で1万3112人を対象におこなわれた調査では、6歳未満の子ども全体のチャイルドシート使用率は70.5%を記録し、2002年の調査開始後はじめて7割を超えました。
また年齢層別で見ると、1歳未満(88.0%)、1歳から4歳(72.4%)、 5歳(48.0%)と、各年齢の使用率もそれぞれ過去最高となっています。しかしながら、5歳の使用率は依然として5割を切っており、子どもの年齢が高くなるにつれて使用率が低下する傾向は例年と変わりませんでした。
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チャイルドシートの使用率は向上した一方、使用する方法については課題も存在します。
前述の調査とあわせて全国8地域/433シートを対象におこなわれた、チャイルドシートの取り付け状況の調査によると、取扱説明書通り正しく取付けられていたチャイルドシートは、 乳児用・幼児用シート全体で47.6%でした。
また、同じく全国8地域/644人を対象としたチャイルドシートの着座状況の調査では、取扱説明書通り正しく着座していた子どもは、 乳児用・幼児用・学童用シート全体で42.2%となっています。
チャイルドシートの不適正な使用は、万が一の事故の際に、子どもの安全が十分に確保されません。
警察庁の発表によると、2017年中における6歳未満のチャイルドシートの適正使用と不適正使用の致死率について、適正使用の場合は0.04%であるのに対し、不適正使用の場合は1.62%と、大きく上がっています。
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チャイルドシートを正しく使用するために、気をつけるべきことはなんでしょうか。
今回おこなわれた調査で、正しく取り付けられていない要因としてもっとも多かったのは、乳児用・幼児用シートでともに「腰ベルトの締め付け不足」でした。
また、正しく着座していなかった要因として多かったのは、乳児用・幼児用シートにおいては「ハーネスの締め付け不適正」がもっとも多く、学童用シートにおいては「体格不適合」がもっとも多い結果となっています。
取扱説明書の指示のとおりに装着することではじめて、子どもの命が守られます。
今回、警察庁と合同で調査をおこなったJAFは、「引き続き子どもの車内での安全を守るために、適正なチャイルドシートの使用に関する啓発活動を積極的に進めてまいります」としています。
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