「オービス」手前でなぜ予告? 看板無い場所もあるのに…取り締まりを事前予告する意図とは
クルマを運転していると気になるのが速度超過を取り締まる「オービス」の存在です。一般的には、その手前に予告看板が設置されていますが、なぜ違反行為の取り締まりなのに予告するのでしょうか。また、最近は予告看板がない場合もあるようです。
違反取り締まりを事前に予告! なぜ?
高速道路や一般道のバイパスなどを走っていると気になるのが、速度超過を取り締まる装置の通称「オービス」です。従来のオービスは固定式で、慣れている地元のドライバーは設置場所を把握している人もいます。
一般的に、オービスが設置されている路線には、その手前に設置を予告する看板があります。なぜ、速度違反の取り締まりを事前に知らせているのでしょうか。
速度違反を自動で取り締まる自動速度違反取締装置、いわゆるオービス(「オービス」はボーイング社の商標)がある場所の近くでは、「自動速度取締機設置区間」などと書かれた看板が設置されています。
手前の看板は、大体2回ほど登場し、その後オービスが設置されています。事前の看板について、情報サイト「オービスガイド」を運営し、全国のオービスを調査しているパソヤは次のように話します。
「これは場所によりバラバラで、統一した基準はありません。2枚くらいのことが多いですが、4枚から5枚続いてから本体が登場するケースもあります」
では、速度違反の取り締まりを目的としているオービスにおいて、なぜ事前に設置を予告する看板があるのでしょうか。
神奈川県内の警察署交通課は、次のように説明しています。
「予告看板がある理由は、速度取締機が無断で撮影した場合に対象者などのプライバシーを侵害しないためと聞いています」
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オービスなどで撮影した写真を速度違反の証拠にするには、撮影の「予告」と「犯罪行為の撮影」という条件が必要と、過去の最高裁の判例で出ているため、オービスが設置されている手前には看板があるのが定番化しているのです。
また、オービスの設置理由について、 オービスの使用目的について、神奈川県警は「交通事故抑止のためとドライバーに実勢速度を下げさせること」と説明しており、取り締まりそのものが目的ではないとしています。
「移動式オービスの場合に、予告看板が無いのは設置する手間などを省くためです。」
これは明らかにおかしい。最高裁判例で予告・現場の撮影を要求されている。
「面倒くさいから、予告をしません」は単なる行政の不作為としての不法行為の疑いがあるのでは?