なぜそこにある? 雨天時に危険な鉄製マンホールが道路の真ん中に設置される理由とは
道路には、鉄製のマンホールが設置されて場所があります。とくに、雨の日などはバイクや自転車にとって、横転しやすい危険な場所です。なぜ、道路の真ん中に滑りやすく危険な鉄製のマンホールが設置されているのでしょうか。
道路には、ほとんどの場所でマンホールが設置されています。一般的なマンホールの蓋は鉄製ですが、雨天時などでは滑りやすく、バイクや自転車でマンホールの蓋に乗った際に滑って危険な目に遭うことも少なくありません。
また、クルマの場合でも鉄製の蓋上でタイヤが滑った結果、ハンドルが取られる危険性がありますが、なぜ道路上に滑りやすい素材でできたマンホールの蓋が設置されているのでしょうか。
道路の地下には、上下水道やガス管のほか電線などさまざまな設備が埋められているほか、地域によっては雨水対策や農業用水といった目的のために設置されている場合もあります。
これらの設備を保守・管理するための、点検口としての役割を持っているのがマンホールです。しかし、点検のための出入り口であれば、道路上に無くても良いと考えられますが、なぜどの設備のマンホールも道路上に設置されているのでしょうか。
今回は、数あるマンホールのなかでも、マンホールのサイズが比較的大きい下水道を例にします。下水道用マンホールは、雨水などを下水道に流す役割があります。
下水道用マンホールの設置場所について、東京都建設局道路管理部(以下、建設局)の担当者は次のように話します。
――なぜ道路に下水道が設置されるのでしょうか。
道路以外の土地、つまり私有地の地下を通すことは可能です。しかし、私有地にマンホールを設置できたとしても、メンテナンスの際などにはそこに立ち入る必要がありますし、下水が通るわけですから、臭いといった衛生面も心配です。また、土地代も発生するでしょう。それらを鑑みると、私有地の地下は現実的ではありません。
道路は、公共性が高い「みんなのもの」です。なので、下水道事業者(下水道局)から我々道路管理者(建設局)に建設の許可を求められた場合、基本的に許可を「出さなければいけない」のです。また、設置後の占有料も発生しません。以上の理由から、やはり道路の下に下水道を設置するのが最善といえます。
――なぜカーブの途中などにマンホールが設置されるのでしょうか。
下水道は、基本的に直線でしか作ることができません。そのため、カーブに沿って下水管を設置するには、マンホールを設置し、それを起点に「方向を変える」しかないのです。
多くの下水道は、コンクリート製の単管パイプをつなげて「線」にするのですが、そのパイプ自体は直線で作られています。
曲がったパイプはないため、下水道を大きくカーブさせるには、マンホールという「点」が必要になるのです。これが、カーブにマンホールが多い理由です。
マンホールの話。何が言いたいのかわかりません。結論とか、何かないの?