なぜ市民の血税1千万円が高級EV「テスラ」に? 千葉県市川市が公用車導入した理由とは
2019年6月末から7月頭にかけて、千葉県市川市が公用車として導入したテスラ製の電気自動車が、高額過ぎるとして話題となりました。いったい、なぜ導入が決まったのでしょうか。
高額過ぎる公用車がマスコミで大きな話題に
2019年6月末から7月頭にかけて、テスラの電気自動車がマスコミで大きな話題となっています。千葉県・市川市が公用車として、新車価格が1000万円を大きく超えるテスラ「モデルX」と「モデルS」をそれぞれ1台導入することに対して、市議会や市民の一部から「導入を見直すべき」という意見が出ています。
市川市はなぜ、高額過ぎる電気自動車を公用車として導入すると決めたのでしょうか。
市川市が2019年7月2日にモデルXの納車式をマスコミ向けに公開した際、村越祐民(むらこしひろたみ)市長からテスラ車の導入に関して十分な説明がなかったとして、テレビや新聞など大手マスコミが大きく取り上げています。
筆者(桃田健史)も、自動車産業の専門家の立場として、この件について複数のマスコミからコメント取材を受けました。
そのなかで、TBSの情報番組「ビビット」では、同番組向けのみとして市川市から提供された、今回の事案に関する市からの回答書を紹介し、そのなかから筆者のコメントを使いました。
筆者としては、7月3日夜にTBSからの電話取材を受けた時点では、各種報道を通じた情報しか持っていなかったため、テスラという商品に関する情報や、行政機関が環境対策において電気自動車を導入する意義について、一般論という観点でコメントしています。
また、国の自動走行実証試験をおこなうなど、先進的な未来の町づくりを進めている、福井県・永平寺町での政策作りをサポートする「エボリューション大使」という立場として、地方自治体におけるモビリティ導入のあり方についても話しました。
さらに7月4日の「ビビット」放送後、筆者は実際に市川市役所に出向き、同市企画部企画課から本事案についての詳細を確認してきました。
それによると、これまでの流れとしては、まず市議会の6月定例会(6月14日から27日)のなかで、市議会議員からテスラ導入に対する質問があり、市長が回答しています。
その後「導入見直しを求める決議」が審議され、採決では賛成21票・反対20票で市議会として導入の見直しを求める判断を下しました。ただし、この決議には法的な拘束力がなく、結果的に市川市は2台のテスラ車を導入する方針としました。
そして、7月2日の午後3時半から、市長も参加する記者会見がおこなわれたのです。
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