初代がスゴすぎ!? 2代目がパッとしなかった車5選
すべてが完璧だった初代「パンダ」
●フィアット「パンダ」
1980年に発売された初代フィアット「パンダ」は、巨匠ジウジアーロ率いるイタルデザインによる優れたデザインのコンパクトカーです。
無駄を排除した内外装は安価に作られていますが、決して安っぽいものでなく、しっかりとデザインされた美しさも感じられます。
外装の細かな変更や、4WDやCVTがラインナップに加わるなどしましたが、基本的な部分は変わることなく1999年まで生産されました。
そして、2003年に2代目パンダが発売されますが、ボディはSUVのようなイメージで、初代の面影はありませんでした。
元々、パンダという名前で出る予定ではなかったといわれていますが、結局コンパクトな車体ということでパンダが採用されたようです。
欧州ではカー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、高く評価されましたが、やはり初代の秀逸なデザインとパッケージングからは見劣りしてしまいます。
●ホンダ「Z」
1970年発売の360cc軽自動車、初代ホンダ「Z」は「水中メガネ」の愛称で親しまれました。
Zは軽自動車ながらクーペスタイルを持つスポーツタイプで、スズキ「フロンテクーペ」やダイハツ「フェローMAX」とともに、軽のスポーティカー市場をけん引した1台です。
初期は「N360」をベースとした空冷エンジンを搭載していましたが、後に「ライフ」ベースの水冷エンジンに変わり、早くから5MTやディスクブレーキを採用するなど、凝ったメカニズムでした。
1998年に登場した2代目Zは初代とはまったく異なり、SUVタイプのモデルで、エンジンが縦置きのミッドシップレイアウトのリアルタイム4WDでした。
15インチの大径タイヤと高い車高から、軽自動車らしからぬ見た目でしたが、高価かつ、3ドアのみの構成で使い勝手が良くなかったことで販売は低迷。2002年は生産を終了してしまいます。
ライバルの三菱「パジェロミニ」やスズキ「ジムニー」のほうが正統派4WDのメカニズムと見た目だったため、独創的な部分が裏目に出てしまったクルマでした。
<
【了】
名前だけ残して、先代と全く違う車を作っている。例:FR→FF・2人乗り→5人乗り・角→丸 等
「(継続性より)変えなくっちゃ症候群」に陥ってしまうんでしょうか。