夢のクルマが現実に!? コンセプトカーから市販化されたモデル5選
斬新なデザインだった軽自動車2モデル
●ホンダ「EV-STER」⇒「S660」
2015年にデビューしたホンダ「S660」は、パワフルな660cc直列3気筒ターボエンジンをリアミッドシップに搭載し、軽自動車を超越した運動性能を持ったクルマです。
デビューの4年前、2011年の株主総会でホンダは軽スポーツカーの開発を行うことを明らかにしました。
その年の「第42回 東京モーターショー」に、モーターで後輪を駆動し、ボディの一部にカーボンを採用したコンパクトなEVスポーツカー「EV-STER」を出展。
斬新かつ力強いフォルムが印象的なクルマでしたが、実用性をほとんど無視したようなデザインは「ショー専用で市販化できないのでは」と一部で囁かれました。
しかし「EV-STER」をモチーフに外観デザインをすべてやり直し、レトロとは無縁の斬新なデザインとした「S660」を開発します。
2013年の「第43回 東京モーターショー」に、市販型にほぼ近い「S660 CONCEPT(コンセプト)」が出展されました。
EVではなくガソリンエンジンであり、かつ軽自動車規格の枠内に収められたボディサイズから、早期市販化を望む声が高まり、2015年の発売直後には軽自動車としてはかなりの高額でありながらも、契約から納車まで半年以上かかる状況を生む人気車種となりました。
●ダイハツ「HINATA」⇒「ムーヴキャンバス」
ダイハツは2015年の「第45回 東京モーターショー」に、デザイン性とスペース効率の融合による新しいデザインのコンセプトカー「HINATA(ヒナタ)」を出展しました。
「HINATA」は、大きく開く観音開きの前後ドアや、回転対座シートを含む多彩なシートアレンジがアピールポイントでしたが、何よりも丸みを帯びたボディ形状と淡色系の色使いが特徴的で内装色もコーディネートされ、おしゃれな雰囲気となっていました。
その「HINATA」のデザイン、カラーイメージを引き継いだ「ムーヴキャンバス」が2016年に発売。
狭い場所での乗降や荷物の積み降ろしなどは、スライドドアの方が使い勝手が良いことから観音開きドアは採用されませんでした。
しかしながら、「G”メイクアップ リミテッド SA III”」でメーカーオプションとなる「パールホワイトIII×ファインミントメタリック」や「パールホワイトIII×ナチュラルベージュマイカメタリック」などの2トーンのボディカラーは「HINATA」をイメージさせるカラーコーディネートとなっています。
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今回紹介した5車種以外にも1999年の東京モーターショーに出展していたダイハツ「コペン」や、2005年に出展されたトヨタ「LFA」、2013年のトヨタ「FCV CONCEPT」(後のミライ)などが市販化されています。
「第46回 東京モーターショー」は2019年10月24日からの開催ですので、どんなコンセプトカーが登場するか楽しみに待ちましょう。
【了】