世界的な電動化の波 日産の電動車「リーフ」「ノートe-Power」は何が違うのか?
電気自動車「リーフ」の“走り”とは
2019年1月に登場した、パワーアップグレードの「リーフ e+」と販売好調の「ノート ノート e-POWER」を走行性能の面で比べてみます。
一般的にEVの走りの魅力は、エンジンによる騒音のない静かさと、0km/hからフルトルクが引き出せるモーターならではの、パワフルで滑らかな加速だと言われています。
「リーフ」ではまさに、その両方がしっかりと感じられました。“ヒュィーン”というようなモーターの音が時折かすかに聴こえるのみで、ロードノイズや風切り音は極力遮断されているのです。
信号待ちなどの停車中は、それこそシーンと車内が静まりかえります。加速フィールでも、今回試乗した62kWhの「リーフ e+」は、70km/hまで最大加速Gが続くようになっているため、市街地でよく使う50km/hから60km/hなら常に余裕いっぱい。心が満たされていくような走りが味わえました。
しかし、1充電あたりの航続可能距離が570km(JC08モード)となった「リーフ e+」でさえ、エアコン始動や高速道路の追い越しなどでアクセルを強く踏むと、バッテリー残量のパーセンテージが急激に減っていくのは、見るたびに心臓がバクバクします。
数字の増減で細かく確認できてしまうことが、もしかしたら余計な不安を煽る要因かもしれませんが、そこは開発者も『お客様がしっかりと情報を把握できるようにしたい、という想いがある反面、まだまだ不安に感じるお客様がいらっしゃることも事実で、正直なところ数字の出し方は難しい問題です』と話していました。
もし途中で充電が必要となったら、ナビ画面からすぐに近くの充電施設が検索でき、営業中かどうか、現在使用中かどうかなどもわかるので、EVの出始めの頃に比べたら格段に安心感はアップしています。
それでも、5分もあれば終わるガソリンの給油と違って、充電するには30分くらいの時間を要するところは、まだまだ変わりません。
いまは、『バッテリーが無くなる=走れなくなる』ことの恐怖というよりは、『時間をロスする』ことへの焦りが、心臓をバクバクさせるのかもしれないと感じます。
ただそれも、自宅に充電設備があり、帰れば確実に充電できると約束されていれば、まったく事情は変わってくるのです。
郊外では、ガソリンスタンドが少なくなってきているので、電気の方が身近に感じるユーザーも今後ますます増えるはず。頻繁に長距離を走る人、時間に余裕がない人には向かないというだけで、ライフスタイルとのマッチングができていれば、ほぼ不安は取り除かれるのではないでしょうか。
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