無印良品もクルマを売っていた!? 安価でシンプルな国産ベーシック車5選

明暗が別れた「ロゴ」と「ヴィッツ」

●ホンダ「ロゴ」

ホンダの志は高かったもののヒットにいたらなかった「ロゴ」

 ホンダは「シビック」の下位に位置していた「シティ」の後継車「ロゴ」を1996年に発売しました。

 新設計の66馬力1.3リッター2バルブエンジンに5MT、3AT、CVTを組み合わせ、790kgから860kgと軽量な車体だったことと、常用域でトルクを発生させるセッティングで、ストレスなく走るクルマとなっていました。

 また、運転席用エアバッグを全車に標準装備し、高い乗員保護性能を持つ新設計シャシを採用するなど、安全面でも優れたベーシックカーに。価格も3ドアの廉価グレード(5MT)で77万円からと、かなり戦略的な価格設定でした。

 このようにホンダは「ロゴ」に対して相当期待して開発していたと受け取れますが、実際の販売台数は低迷してしまい、2001年に生産を終了。同年、後継車の「フィット」が出て、大ヒットしたのは記憶に新しいでしょう。

●スズキ「スイフト」

いまもスズキを代表するコンパクトカーの「スイフト」

 軽自動車をメインに開発してきたスズキにとって、安価なクルマを開発するノウハウの蓄積は、他メーカーを一歩リードしています。

 そのスズキから「カルタス」の後継車として2000年に発売されたのが初代「スイフト」です。

 発売当初は全車新開発の1.3リッターエンジンを搭載し、コンパクトで背の高い車体と14インチの大径タイヤを組み合わせたSUV的なアクティブなデザインを採用。安全面でもABSと運転席・助手席エアバッグを標準装備するなど、充実した内容でした。

 価格は最廉価モデルが101万8000円と、ライバルよりも高く設定されていましたが、2002年のマイナーチェンジで「SE-Z」グレードの5MTが79万円と一気に低価格化が進み、ベーシックカーとしての地位を固めました。

●トヨタ「ヴィッツ」

デザインもパッケージングも秀逸で大ヒットを記録した「ヴィッツ」

 現在もトヨタを代表するベーシックカー「ヴィッツ」は、世界戦略車として1999年に初代が発売されました。

 外観のデザインは局面を巧みに使い、小型ながらもドッシリとした安定感を表現し、内装もセンターメーターとした特徴的なインパネで、チープな素材ながらも安っぽく見せない工夫がなされていました。

 エンジンは当初1リッターのみで、70馬力を発揮。これに5MTと4ATが組み合わされ800kgほどの車体には十分なパワー。パッケージングも秀逸で、身長190cm程度の人でも4人が普通に移動できる当時クラストップの室内空間を実現し、以降のコンパクトカーに多大な影響を与えました。

 価格は3ドアで83万円から、5ドアでも87万円からとなっており、発売1か月で2万200台受注する大ヒットを記録することになります。

 なお、初代「ヴィッツ」は日本のみならず、欧州でもカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、世界に認められたベーシックカーでした。

【了】

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