ポルシェ製のアウディにGT-Rワゴン!? 高性能なハイパーワゴン5選
日本では車種が縮小傾向にあるステーションワゴンですが、かつては各社から高性能モデルが発売されるなどバラエティに富んでいました。海外メーカーも以前から高性能なワゴンを販売しています。そこで、日欧のハイパワーワゴン5車種をピックアップして紹介します。
日欧の高性能ステーションワゴン5選
現在、日本では車種が縮小傾向にあるステーションワゴン(以下ワゴン)ですが、かつては各社からラインナップされ多種多様でした。
欧米ではワゴンはまだまだ人気があり、日本でいうミニバンのような感覚で、ファミリー層にはうってつけのクルマになっています。
一方、メルセデス・ベンツやアウディ、BMWなどは、高性能なエンジンをワゴンに搭載したモデルを販売しており、ハイパワーワゴン市場を牽引してきました。
日本でもハイパワーワゴンが存在したこともありましたが、現在はほとんど見かけなくなってしまいました。
そこで、過去から現在までに販売されてきたハイパワーワゴンのなかから、珍しいモデルや最新のモデルを5車種ピックアップして紹介します。
●アウディ「RS2」
アウディの高性能モデル「RS」シリーズの第1弾が「RS2」です。「80」という、いまの「A4」シリーズと同等の小型ワゴンをベースに作られ、1994年に発売されました。
特徴としてはポルシェが開発と生産を請け負っていて、車体の随所にポルシェ製をアピールするアイテムが使われていることです。
ホイールやドアミラーは当時の「911(964)」と同じデザインのもので、ブレーキキャリパーやエンジンに「PORSCHE」の文字が刻まれています。さらにフロントバンパーにあるターンシグナル、フォグランプの形状も「911」を模した形状となっています。
2.2リッター直列5気筒ターボエンジンもポルシェによるチューニングで、最高出力は315馬力を誇り、6MTを介してフルタイム4WDシステムにより4輪に伝えられました。
なお、日本には正規輸入はされていませんが、何台かが並行輸入で上陸していますので、極稀に中古車市場に出てくることがあります。
●BMW「M5ツーリング」
BMWの「Mモデル」といえば高性能の証です。2003年に発売されたE60型「5シリーズ」でも「M5」が設定され、シリーズ最後となる自然吸気エンジンが搭載されました。
その「M5」には日本で導入されなかったワゴンモデル「M5ツーリング」が存在しています。
エンジンは5リッターV10で、最高出力は507馬力を7750rpmという高回転で絞り出していました。
なお、常に507馬力を出せるわけではなく、エンジン始動時には400馬力に設定した快適性重視の「P400パフォーマンスプログラム」が自動的に作動。507馬力モードにするには「P500プログラム」を作動させる必要があります。
セダンと同等の性能を誇り、ワゴンならではの利便性とドライビングプレジャーが味わえるスーパーワゴンとして仕立てられていました。