かつてのファミリーカーも今は希少車に!? 200万円台の国産セダン5選
現在では「セダン」といえばフォーマルな4ドア高級車というイメージではないでしょうか。高額なクルマばかりかと思うかもしれませんが、意外にも装備も高級感もたっぷりのクルマが200万円台から購入できるのです。
200万円台で販売されている国産セダン5選
「セダン」と言えば「大人のクルマ」のイメージを持っている方が多いと思いますが、年齢が40代から50代前半は「ちょっと高級な4ドア車」と認識しているようです。JISなどでは「サルーン」の呼称が基本で「セダンともいう」と規定されており、とくにドア数やトランクを持った3BOX構造に限定しているわけではないようです。
かつて、自家用自動車が一般大衆化したころのセダンは、「カローラ」や「サニー」「コロナ」や「ブルーバード」がメインでした。
昭和の終わり頃までは「マークII」や「ローレル」など5ナンバーサイズで、豪華な装備が付いていたセダンのトップグレードでも、ほとんどは車両価格200万円台で販売されていました。
その後のクルマのサイズアップや安全装備をはじめとする装備の充実化、物価上昇などによってクルマは高額になり、注目を集めるような中・大型のセダンは200万円台では購入できなくなっています。
しかし、かなり数を減らしてしまっていますが、今でも200万円台で販売されているセダンがあります。しかも、日常使いからフォーマルな場所でも使えるようなセダン5車種を紹介します。
●トヨタ「マークX」
トヨタ「マークX」は、初代が2004年に発売されました。1980年代には「ハイソカー」と人気だった3兄弟「マークII」「チェイサー」「クレスタ」の後継にあたるクルマです。
2009年には2代目「マークX」にモデルチェンジされ、318馬力を発揮する3.5リッターエンジンに換装されました。初代の大人しめなイメージから大きく変わり、トヨタも「FRスポーツセダン」と謳うほどで、トップグレードの「350RDS」の価格385万200円(消費税込、以下同様)と高価です。
しかしバリエーションを見てみると、ベーシックな「250G“F package”」(2WD)なら265万6800円で販売されています。
スポーツドライビングなどをしない限りは、最高出力203馬力/最大トルク24.8kg-mの2.5リッターエンジンでも「6 Super ECT」(スーパーインテリジェント6速オートマチック)との組み合わせにより、市街地はもちろん高速道路でのクルージングでも十分に余裕があります。
もちろんベーシックグレードとはいえ「マークX」ですので、先進安全装備「Toyota Safety Sense」も標準装備されるなど充実しています。上級グレードのような高額な装備はありませんが、非常にお得な価格といえるかもしれません。
●日産「ティアナ」
初代日産「ティアナ」は2003年に登場し、「セフィーロ」と「ローレル」の後を継ぐ世界戦略車として販売されました。インテリアの「モダンリビング」というコンセプトなども含め、とくに中国市場では早期から高評価の大型セダンの仲間入りを果たしました。
2008年には2代目にモデルチェンジ、2013年には3代目にフルモデルチェンジされ、現行モデルとなります。エンジンは2代目までの3.5リッターV6などは用意されていませんが、日本仕様は全車173馬力の2.5リッターの直列4気筒DOHCとなり、エクストロニックCVTの採用や1.5トン弱に抑えられた車重により不満のない走りが可能です。
また2代目が全長4850mm、全幅1795mm、全高1475mmだったのに対し、3代目は全長4880mm、全幅1830mm、全高1470mmと、さらに大きくなり「いかにも高級セダン」なルックスに磨きがかかっています。
そんな高級大型セダンですが、ベーシックグレードの「XE」の価格は256万3920円になります。
車線逸脱警報や後側方車両検知警報、「アラウンドビューモニター」、オーディオ/カーナビゲーションは購入時のメーカーオプションとなっていますが、2015年末からXEにも「エマージェンシーブレーキ」と「踏み間違い衝突防止アシスト」が標準装備となり、装備の充実が図られました。
国内でも企業の運転手付き役員送迎車として多く利用されており、「プレミアムセダンらしい優雅さと、余裕を感じさせる気持ちの良い走り」と日産がアピールするセダンが200万円台半ばで販売されているのは驚きです。