タイヤが道路状況をスキャン!? ハンコックタイヤが“未来のモビリティ”を見越したタイヤを発表
1941年に設立された “ハンコックタイヤ”は、一般的なクルマ用のほか、モータースポーツの競技車用製品も手掛ける韓国のタイヤメーカーです。
“未来のモビリティ”のために開発されたハンコックのコンセプトタイヤ
韓国の“ハンコックタイヤ”は、2018年12月1日から開催されている“エッセンモーターショー2018”で、英国王立美術学校の学生と共同研究開発したユニークなアイディアのコンセプトタイヤを発表しました。
今回発表したコンセプトタイヤ「Hexonic(ヘキシルソニック)」は、将来実現する可能性のある完全自律走行共有車両(完全自動運転車のシェアサービス)を想定したもので、タイヤに埋め込まれた7つのセンサーを使ってリアルタイムで道路をスキャンし、刻々と変化する道路状況を分析するといいます。
そして状況に応じ、タイヤのトレッドパターンを変化させることで、常に道路状況にあったタイヤになるとのこと。
また、モータースポーツ用として設計された「Aeroflow(エアロフロー)」は、左右に分割するトレッドを持つタイヤで、エンジンに装着されるタービンのような構造をセンター部分に採用しています。
この「Aeroflow(エアロフロー)」は、取り込んだ空気を必要に応じて使用することで、走行するマシンを地面に押し付ける空気の力“ダウンフォース”を発生させる構造となっています。
2035年の未来のクルマ社会で展開される、“新しいサービスの創出に貢献すること”を目標に開発された今回のコンセプトタイヤが実現されれば、タイヤの世界が大きく変わるものです。
各自動車メーカーも、よりシームレスなモビリティ社会の実現のため動き出していますが、“路面とクルマを繋げる”という重要な役割を持つタイヤこそ、大きな技術革新が必要なのかもしれません。
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