たった「数秒で通行止め完了」できる画期的装置に注目! 豪雨で「アンダーパス水没」相次ぐなか「劇的時短・視認性バツグン」 誤進入防ぐ「エアー遮断器」とは?
アンダーパスを「ほんの数秒」で通行止めできる画期的装置を紹介します。
通行止め完了までわずか数秒
各地で記録的な大雨に見舞われています。道路では、鉄道の高架や立体交差のアンダーパスが冠水し、そこに進入したクルマの乗員が亡くなる事例も発生しています。
そうしたなか、冠水したアンダーパスを「ほんの数秒」で通行止めにできる画期的な装置が存在します。
アンダーパスは非常に便利な反面、すり鉢のような構造で地上よりも低くなっており、短時間の大雨でも雨水が一気に流れ込み、容易に水没します。
多くのアンダーパスは、国土交通省などの「道路冠水注意箇所マップ」に指定されており、大雨が降って水位が深くなると通行止めにし、冠水路にクルマが入らないように規制されています。
しかし、大雨が降っていると視界が悪く、またアンダーパスはトンネルのように暗いために、どれくらいの水が溜まっているかがわかりにくいときがあります。
そうしたことから、深い水位に気づかずにそのまま進入し、結果としてエンジンが停止し、立ち往生するのです。1m以上の水位になると水圧でドアは開かないため、パニックになることもあります。
そのため、素早い通行止めの措置がクルマの立ち往生や水没事故を防ぐためのキーになってきます。
![冠水した千葉県鎌ケ谷市の「丸山アンダーパス」[千葉大雨/冠水したアンダーパス・京成松戸線のアンダーパスが冠水し、水没した車=14日、千葉県鎌ケ谷市/Photo:時事]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2027/08/20260828_funariBP_underpass_000.jpg)
ただし、素早い通行止め規制は現実的ではありません。
通行止めを行うには、水位が上がってきたら現地に道路管理職員や警察官を派遣して、パイロンや標示板を設置したりして、封鎖する必要があります。
実際のところはアンダーパスが水没するほどの悪天候の場合、他の箇所でも災害が発生している可能性があり、各地に人員が必要となります。すべてのアンダーパスで迅速な通行止めを行うのは、現実的に難しいところです。
そうしたなか、近年では通行止め完了までのインターバルを短くする画期的な装置が登場しました。それが「エアー遮断器」です。
スイッチひとつで、しかも無人で通行止め規制ができます。
仕組みは非常に簡単で、道路脇に設置されたボックスから、横長で「×通行止×」などと書かれた赤いバルーンが飛び出してきます。高速道路の料金所にあるようなバーを風船にしたようなものです。
ボックスにはエアを供給するコンプレッサーが内蔵されており、オンにするとバルーンをふくらませる仕組みで、わずか数秒から20秒程度で展開されます。
クルマの眼の前に飛び出てくるため、視認性もよく、万が一ぶつかったり、その後の作業などで緊急車両が押しのけて通っても、車両に損傷を与えることはありません。
また、バルーンにはLEDフラッシュライトが内蔵されており、夜間でも視認性が良好です。
この装置は、一般道のアンダーパスのほか、高速道路でも導入が始まっています。NEXCO中日本では2021年度から導入を開始しており、北陸道をはじめ、各路線での導入を進めています。
NEXCO中日本によると、従来の有人による通行止めでは約25分以上の時間を要していたのに対し、エアー遮断器ではわずか3分に短縮。
さらに、道路情報板による文字の「進入禁止」では、約50%の車両が無視して進入したのに対し、エアー遮断器では約20%にとどまるなど、規制する能力の高さも示されました。
今年2026年は豪雨災害が非常に多く、8月の「令和8年8月千葉豪雨」では、千葉市中央区の国道16号のアンダーパスで男性が亡くなっているほか、9月6日から7日にかけて大雨に見舞われた福島県いわき市のアンダーパスでも女性が亡くなっています。
こうした悲劇を防ぐためにも、わかりやすく迅速な通行止めが実施できるエアー遮断器などの素早い導入が求められます。

















