ダイハツの「“超背高”スライドドアバン」! 斬新”スケスケ”ドア&カクカクボディ採用! 丸目ライトもイイ「DNプロカーゴ」とは
ダイハツがかつて提案した「DNプロカーゴ」。愛らしいデザインと、圧倒的な実用性を兼ね備えたEVバンは、どのような特徴を持っていたのでしょうか。
伝説を受け継ぐバン
自動車メーカーが未来のビジョンを示すために製作するコンセプトカー。その中には市販化されずとも、強烈な記憶を残すモデルが存在します。ダイハツが2017年に発表した「DNプロカーゴ」は、まさにそんな一台です。
2017年の「第45回東京モーターショー2017」に出展されたこのクルマは、軽自動車が持つ便利さを徹底的に追求した商用EVモデルとして紹介されました。
コンセプトの核は、1957年に発売され、幅広い業種・用途で活躍した「ミゼット」の使い勝手の良さと高い拡張性を継承し、商用EVとして提案すること。幅広い層にとっての「未来のワークパートナー」となるべく提案されたモデルです。
エクステリアは、丸型ヘッドライトに愛らしくシンプルな箱型デザインを採用。スケルトン素材を活用したサイドドアや、幅広いリアドアを備え、デザイン性と実用性を両立したユニークな外観で登場しました。
インテリアも、従来の商用車のイメージを覆すものでした。運転席周りはパステルカラーのポップな空間。ウォークスルー構造により、運転席から助手席、荷室への移動もストレスフリーです。仕事の合間でも心が弾むような、働く人への配慮が凝縮されていました。
ボディサイズは、軽自動車枠いっぱいの全長3395mm×全幅1475mmに、全高は1995mm。
この約2mという高さにより、室内高1600mmを確保し、立って移動できる室内空間が想定されていました。当時としてはこれまでの軽商用車では不可能だった作業性を実現したのです。
機能面での真骨頂は、荷室を自在に変更できる「マルチユニットシステム」です。配送や移動販売など、用途に合わせて荷室レイアウトを柔軟に変更できる仕組みが示されていました。
また、低床フラットフロアにより、重い荷物の積み下ろしも容易です。この特徴を活かし、リフターを使って車いすをそのまま乗車させる福祉車両としての活用も提案されました。高齢者や女性を含む、あらゆるユーザーに優しい「バリアフリーな使い勝手」が追求されていたのです。
パワートレインは商用EVとされていますが、出力や航続距離などの詳細は未公表。駆動方式や定員などの詳細は公表されていませんでした。
先進技術に関しては詳細不明ですが、展示ブースのテーマ「Light you up(ライト・ユー・アップ)」のもと、社会課題に対する生活者視点の提案として位置づけられていました。

発表当時、その反響は大きなものでした。しかし、残念ながらこのモデル自体の市販化に関する公式発表はありません。
ですが、人手不足やカーボンニュートラルへの対応が迫られる現在の物流業界において、軽EV商用車というパッケージや、用途に合わせて姿を変えるアイデアは、今こそ求められる「解」なのかもしれません。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。










































