ヒョンデ日本法人の新社長に不動奈緒美氏が就任 IT・ボルボ出身の「DXのプロ」 新体制化で打ち出された“3つの戦略”とは
2026年4月8日にHyundai Mobility Japan(ヒョンデモビリティジャパン)は、新型「NEXO」の発売を発表しました。環境性能と実用性を高次元で両立したミドルSUVとして、新たな選択肢となる一台です。一体どのようなモデルなのでしょうか。
ヒョンデの日本法人が新体制へ移行
Hyundai Mobility Japan(ヒョンデモビリティジャパン)は、2026年8月1日付で不動奈緒美氏が代表取締役社長に就任したことを発表しました。
同社は2022年に日本市場へ再参入して以来、電気自動車および水素燃料電池車の普及を通じて、持続可能なモビリティ社会の実現に向けた事業を展開しています。
オンライン販売を中心とするD2C(ダイレクト トゥ コンシューマー)モデルを導入し、新たな顧客体験を提供。製品ラインアップとしては、「IONIQ 5(アイオニック ファイブ)」「KONA(コナ)」「IONIQ 5 N」「INSTER(インスター)」といった電気自動車に加え、水素燃料電池車である「NEXO(ネッソ)」を展開し、日本市場における電動化の選択肢を広げています。
さらに商用事業の分野でも、小型電気自動車の路線バス車両である「ELEC CITY TOWN(エレク シティ タウン)」を導入しており、公共交通の電動化ならびに地域社会の脱炭素化を支援しています。
DXと顧客体験改革を牽引してきた不動氏の経歴とは
新たに社長に就任した不動奈緒美氏は、事業開発やマーケティング、そしてDX(デジタルトランスフォーメーション)の領域で豊富な実績を持つ経営者です。
キャリアの出発点は米国のIT業界であり、その後は金融業界へと移り、DXや組織改革を推進し、執行役員として事業の変革をリードしてきました。
その後、自動車業界に転じた不動氏は、ボルボ・カー・ジャパンにおいてDXおよび顧客体験の向上を推進しました。2023年8月には代表取締役社長に就任し、同社で初めての女性社長として事業の成長を牽引した経歴を持ちます。

今回の就任にあたり、不動氏はこれまでの事業経験とDX領域での知見を活かし、日本市場におけるヒョンデブランドの成長と顧客に寄り添った体験の提供を進めていくとしています。また、下記のようにコメントしています。
「ヒョンデは、電動化や水素技術をはじめとする先進技術に加え、従来の枠組みにとらわれない新しいモビリティの在り方に挑戦している企業です。日本市場においては、お客様から信頼され、選ばれるブランドとなるために、ブランド価値の向上、顧客体験の充実、持続可能な事業基盤の構築に取り組んでまいります。
また、社員一人ひとりが力を発揮できる組織作りを通じて、お客様、パートナーの皆様とともに、ヒョンデモビリティジャパンの新たな成長を実現してまいります」
乗用から商用までを見据えたヒョンデの3つの戦略
ヒョンデモビリティジャパンは新体制のもと、大きく分けて3つの方針を掲げています。
第1に、ZEV(ゼロエミッションヴィークル)戦略によるモビリティ領域の拡大です。同社は乗用車から商用車までを網羅する「One ZEV Strategy」という方針のもと、日本市場における電動化を加速させていく計画です。
コンパクトEVから多目的乗用車であるMPVのEV、電気バス、水素燃料電池車に至るまで、多様化するニーズに対応します。乗用と商用を問わず幅広いラインアップを提供することで、持続可能な社会の実現に貢献していく姿勢を示しています。
第2に、お客様を中心とした顧客体験改革の加速が挙げられます。これは「From D2C Innovation to Customer Journey Innovation」として位置づけられており、直接的な関係構築を重視するD2Cビジネスモデルをさらに進化させるものです。
購入前の情報収集から始まり、実際の購入、日常のカーライフ、アフターサービス、そして再購入に至るまでの顧客の体験全体を一つのジャーニーとして捉えるとしています。
「Hyundai プレミアム ケア」と呼ばれるオーナーサポートを通じて安心を提供し、電気自動車のライフサイクル全体で差別化された顧客体験を生み出していく方針です。
第3に、次世代モビリティへの進化です。「From Customer Journey to Future Mobility」というテーマのもと、自動車販売という従来の枠組みを超えたモビリティ企業への進化を目指しています。
将来的には、ソフトウェアによって車両機能が更新されるSDVや、自動運転、各種モビリティサービスなどの次世代技術を活用していく予定。個人の顧客だけでなく法人の顧客に対しても安全で便利な移動体験を提供し、日本市場での新たな成長機会を創出していくとしています。
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なお、今回の人事に伴い、前社長の七五三木(しめぎ)敏幸氏は2026年7月31日付で代表取締役社長を退任しました。
七五三木氏は2025年1月の就任以来、販売体制の強化をはじめ、自治体やパートナー企業との協業を推し進めてきました。これにより、日本市場におけるヒョンデブランドの認知向上と事業基盤の強化に尽力するとともに、電動モビリティの普及に大きく貢献。
今後は顧問として2026年12月末まで同社に在籍し、新体制への移行をサポートしていくことが明らかにされています。
Writer: くるまのニュース編集部
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