“リッター32km”走れる! スズキ本気の「純ガソリン車」がスゴイ! “800cc”ターボエンジンで「超・低燃費」実現! わずか“730kg”の「軽量ボディ」採用! ちょっと“旧車風”デザインも魅力の「レジーナ」とは!
かつてスズキが「次世代コンパクトカー」の理想像として開発した「レジーナ」とは、一体どのようなモデルだったのでしょうか。
“リッター32km”走れる! スズキ本気の「純ガソリン車」がスゴイ!
自動車メーカー各社が燃費性能の向上にしのぎを削っていた2010年代初頭、スズキが「次世代コンパクトカー」の理想像としてひとつのモデルを提示しました。
それが、2011年に開催された第42回「東京モーターショー」で世界初公開された「Regina(レジーナ)」です。
同車は、日常的に使われる小型車の枠組みのなかで、スズキが得意とする軽自動車づくりのノウハウを最大限に注ぎ込み、デザイン性と極限のエコ性能を両立させることを目指して開発されたコンセプトカーでした。
このレジーナを目の前にしてまず視線を奪うのは、どこか懐かしさを感じさせつつも未来的な雰囲気を漂わせる、個性的なエクステリアデザインです。
空力性能を徹底的に追求した結果として生み出された「流れるようなシルエット」は、空気の抵抗を極力減らすための形状となっています。
とくに特徴的なのが、リアタイヤの半分以上をすっぽりと覆い隠す「スパッツ」と呼ばれるカバーの存在でしょう。
この独特な構造や、キャビン後方を絞り込んだ造形などにより、レジーナは当時の一般的なコンパクトカーと比較して空気抵抗係数を10%以上低減することに成功していました。
風の抵抗を滑らかに受け流すその姿は、機能美を体現したレトロフューチャーなスタイリングとして、当時会場で多くの来場者の注目を集めました。

そしてレジーナのもう一つの大きな特徴が、常識を覆すほどの徹底した軽量化です。
車両重量は、現代の一般的な軽自動車よりも軽い730kgという驚異的な数値に抑え込まれています。
これは、スズキが長年のクルマづくりで培ってきた、部品一つひとつをグラム単位で軽量化する技術が遺憾なく発揮された結果です。
高価で特殊な素材を多用するのではなく、骨格構造の見直しや材料の最適配置など、市販化を見据えた現実的なアプローチによって車体重量を削り落としています。
室内空間においても、薄型で軽量なシートや、ボタン類を極力減らしてタッチパネルに集約したシンプルなインターフェースを採用し、車重の増加を防ぎつつ洗練されたインテリアを実現していました。
そしてレジーナのボンネットの下に搭載されたパワートレインは、排気量800ccの直列3気筒直噴ターボエンジンに、無段変速機(CVT)を組み合わせたもの。
減速時のエネルギーを利用して発電する回生機構も備え、無駄なくエネルギーを使い切る仕組みが構築されました。
空気抵抗の少なさと驚異的な軽さ、そして高効率な小型エンジンの相乗効果により、燃費は1リットルあたり32km以上(JC08モード測定)、欧州規格における二酸化炭素排出量は1km走行あたり70グラム以下という、当時のハイブリッドカーに匹敵する極めて高い環境性能をガソリンエンジンのみで達成できるポテンシャルを秘めていました。
その後、このレジーナがそのままの形で量産ラインに乗ることはありませんでしたが、同車の開発プロセスで培われた「空力性能の最適化」や「車両の極限までの軽量化」といった基盤技術は、その後のスズキの市販モデルに受け継がれていきました。
特別な動力源を用いずとも、クルマの基本性能を徹底的に磨き上げることで高いエコ性能を実現できるというアプローチは、実用車を重んじるスズキらしさを如実に表しており、提案モデルとなったレジーナも歴史的な一台として今なお評価されています。
Writer: くるまのニュース編集部
【クルマをもっと身近にするWEB情報メディア】
知的好奇心を満たすクルマの気になる様々な情報を紹介。新車情報・試乗記・交通マナーやトラブル・道路事情まで魅力的なカーライフを発信していきます。クルマについて「知らなかったことを知る喜び」をくるまのニュースを通じて体験してください。










