加速車線が短すぎて加速できない「高速の合流」どうすれば? 一瞬の判断や操作…日本は高度な運転技術が必要?
意地でも入れてくれないクルマに物申す!
「合流が怖い」というのは、合流するドライバーだけでなく、本線を走るドライバーも同じこと。首都高速道路ではこうした声を受けた対策も行っています。たとえば2017年には、見通しの悪いカーブの先に合流部がある4号線上りの代々木PA出口付近で、本線側の合流部手前に、既存の「合流交通あり」標識に加え、注意喚起看板の新設やガードレールの注意喚起表示を追加しました。
首都高速道路は本線側のドライバーに対し、「このような『合流交通あり』を意味する警戒標識などを確認した際は、思いやりの気持ちを持って、車線変更や走行速度を落とすなど、合流車へのご配慮をお願いします」と訴えます。
たとえば、加速車線を走ってきたクルマが本線に合流する際、本線側のクルマが連なっている場合、2台行かせて合流できればいいですが、後ろのクルマが意図的に前車との車間を詰めて入れてくれないこともあるでしょう。田中さんは、そうしたときには仕方がないので止まる判断も必要といいますが、本線側のドライバーも配慮すべきと話します。
「合流車に入られまいと頑なになる人もいますが、スピードを落とすといった『入れてあげる』配慮をしないにしても、一定の速度で走ることを心がけるべきです。相手(合流車)はそれに応じて判断するのですから」(田中さん)
ちなみに、このように本線側で連なるクルマが、合流車を入れまいと2台で“意地悪”していると、「その姿を見た3台目のクルマは不思議と心が清らかになって、『オレは入れてあげよう』と思うものですよ」と、田中さんは話します。
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