加速車線が短すぎて加速できない「高速の合流」どうすれば? 一瞬の判断や操作…日本は高度な運転技術が必要?
加速車線が短い場合も「しっかり加速」が大切なワケ
しかし、なかには加速車線が短いところもあります。NEXCO管轄の道路でもそのような箇所がありますが、首都高などの都市高速は全体的に短めです。首都高ではどのように運転すればよいのでしょうか。
「加速車線が比較的長い箇所であれば、本線の流れを確認しながら、『あのクルマの後ろに入ろう』と目標を定め、目視で安全を確認し、目標のクルマの後ろに入るのがひとつのコツです」(首都高速道路)
しかしながら、首都高5号線上りの南池袋PA出口などは、あまりに加速車線が短いため、合流の手前で一時停止の規制があるほど。首都高速道路はこのような箇所について、「本線側からの車両の流れをよく確認のうえ、あわてずに本線に入るタイミングを待つことが有効です」といいます。
南池袋PAなどは極端な例かもしれませんが、前出の田中さんも首都高の合流部については「高い運転技術、特に速度調整の技術が必要な難しい場所も多いです。教習で走る際、合流できなかったり、怖くなったりしたら、最悪止まったとしてもいいと教えています」と話します。
その技術が求められる場面が、本線を走るクルマと横並びになってしまったときです。
「横並びになった場合は、すぐにアクセルを離して減速し、そのクルマのすぐ後ろにつきます。加速車線のなかで速度調整をするのが大切なのですが、これができる人、できない人がいます」(フジドライビングスクール 田中さん)
このような調整をするためにも、ランプでは料金所を出た時点、あるいは料金所の先にカーブがある箇所ではカーブを抜けたところで、一気に加速し、本線を走るクルマのスピードに合わせることが重要だといいます。また、なるべく早く右に寄り、本線の様子がサイドミラーに映るようにします。これは本線のクルマに、合流する自分の存在を気づかせる意味もあるそうです。
「加速前からサイドミラーを見るなと教えています。怖くなって左に寄ってしまう人もいるからです。十分に加速していれば、合流時の確認はそれほど難しいことではありません」と田中さんは話します。