1.5リッターエンジン搭載で「210馬力超え」! 新型「“5人乗り”コンパクトカー」発表! 全長4.1mで“1000キロ”以上走れるBYD「ドルフィンG DM-i」欧州で登場

BYDが2026年6月、欧州向けの新型「DOLPHIN G DM-i」を発表しました。EVだけで最大105km、満充電&満タンで最大約1040km相当を走るコンパクトハッチ、どんなモデルでしょうか。

“BYD最小”のスーパーハイブリッドとは

 BYDは2026年6月10日(現地時間)、欧州向けの新型「DOLPHIN G DM-i(ドルフィン ジー ディーエムアイ)」を発表しました。

 コンパクトなボディに家族向けの実用性、そして日常の移動を電気だけでこなせる能力を兼ね備えた、欧州のBセグメントへの新規参入モデルです。

 BYDが欧州向けに専用開発した初のモデルであり、独自の「DM(Dual Mode)」技術によるプラグイン式のスーパーハイブリッドを搭載する唯一の“スーパーミニ(コンパクトカー)”とされ、クラスを超えた長い電動走行距離を備えています。

 ボディサイズは全長4160mm×全幅1825mm×全高1575mm、ホイールベース2610mmです。同社の「ATTO 2 DM-i SUV」より170mm短く、欧州スーパーミニ市場の中心的サイズで、BYDのDM-iスーパーハイブリッドのなかで最もコンパクトなモデルとなります。

 ホイールベースは同クラスのエンジン車ライバルよりも長く、大人5人が乗れる十分な空間と425リットルの荷室容量を確保。45リットルのフロア下収納を含み、40:60分割可倒式リアシートを倒すと最大1225リットルに拡大します。

 エクステリアはBYDの“オーシャン”デザインで、フロントは軟らかな曲面に吸気口を統合。サイドにはフロントフェンダーからリアへ伸びるショルダーラインや、フローティングルーフを強調するCピラーまわりの造形を採用します。

 リアはBYDバッジとLEDテールランプを収めた全幅バーや、ハイマウントストップランプを兼ねるルーフスポイラーを備えます。

BYDが欧州向けに専用開発した初のコンパクトPHEV「ドルフィンG DM-i」
BYDが欧州向けに専用開発した初のコンパクトPHEV「ドルフィンG DM-i」

 インテリアは空間とシンプルさ、使いやすさを重視し、8.8インチのデジタルメーターと、手前にせり出すインフォテインメント画面(10.1または12.8インチ)を採用。シフトセレクターはステアリングコラムに置き、前席間に2段式収納やカップホルダーを設け、仕様によってワイヤレス充電パッドも備えます。

 パワートレインはBYD独自のスーパーハイブリッド「DM」システムで、95ps(70kW)の1.5リッターガソリンエンジンに163ps(120kW)の駆動用モーターを組み合わせます。システム総合出力は「Active」が176ps(129kW)、「Boost」「Comfort」「Sport」が212ps(156kW)です。

 最高速度は112mph(約180km/h)、0-62mph(約0-100km/h)加速は8.3秒です。

 DM-iシステムは多くの場面で電動走行を優先します。バッテリーは2種類で、エントリーのActiveは7.42kWhで最大40km(24.8マイル)の電動走行と約1020km(633マイル)の総合航続を実現。

 Boost、Comfort、Sportはより大きな18.3kWhを採用し、WLTP複合で最大105kmのEV走行と、最大約1040km相当(646マイル)の総合航続距離を実現します。

 満充電状態でのWLTP加重複合燃費は最大約71.4km/L(201.7mpg)、大容量バッテリー仕様のCO2排出量は32g/kmに抑えられるといいます。

 充電はActiveが3.3kWの車載充電器で15%から満充電まで3時間弱。Boost、Comfort、Sportは6.6kWに高め、39kWのDC充電にも対応し、18.3kWhバッテリーを10%から80%まで26分で充電できます。

 グレードはActive/Boost/Comfortの3つを軸に、最上位に専用の外観と内装を与えた「Sport Edition」を設定。エントリーのActiveでもLEDライト、前後パーキングセンサー、リアビューカメラ、オートエアコン、Apple CarPlay/Android Auto、音声操作を標準装備します。

 上位は装備が充実します。Boostは12.8インチ画面や前席&ステアリングヒーター、V2L(Vehicle-to-Load)などを、Comfortはヘッドアップディスプレイやパノラマルーフ、360度カメラ、GoogleマップやGoogleアシスタントを使えるGoogle統合機能などを追加します。

 Sport Editionはこれをベースに、グロスブラックの18インチホイールやスエード調の2トーンキャビンをまといます。

 安全装備も充実し、全車にアダプティブクルーズコントロール、インテリジェントクルーズコントロール、緊急車線維持アシスト、車線逸脱アシスト、前後クロストラフィックアラート、クロストラフィックブレーキ、ブラインドスポット検知、ドライバーモニタリングシステム、ドアオープニング警告などを搭載。NFCによるスマホキーアクセスも用意します。

 ボディカラーは、メタリックのスキーイングホワイト、タイムグレー、オブシディアンブラック、オーシャンブルーに、ソリッドのオックスフォードホワイト、パール系のオレンジサンセットを加えた6色を設定。欧州での受注は2026年夏季休暇前に始まり、最初の納車は同年の秋口を予定しています。

 なお、ドイツ市場における価格は、ベースモデルの「Active」が2万8990ユーロ(約539万円 ※2026年6月現在、以下同)からと発表されました。

 しかし、現地の政府補助金やメーカーによる特別割引(BYD E-Bonus)をフルに適用した実質価格は1万8990ユーロ(約353万円)からと、非常に戦略的なプライスが設定されています。

 補助金などを適用した各グレードの価格は、Activeが1万8990ユーロ(約353万円)、Boostが2万1990ユーロ(約409万円)、Comfortが2万2990ユーロ(約427万円)、最上位のSportが2万3990ユーロ(約446万円)となっています。

※ ※ ※

 ドルフィン G DM-iは、BYDが欧州向けに初めて専用開発したモデルとして、全長4160mmのコンパクトなボディに最大105kmのEV走行距離と最大約1040km相当の総合航続距離を組み合わせたモデルです。

 BYDのステラ・リー上級副社長は、欧州のBセグメントは市場で最も重要な分野のひとつであり、同モデルで電動時代のコンパクトカーへの期待を再定義したいとしています。

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Writer: 佐藤 亨

自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

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