全長3.4m“ほぼ軽”サイズ! トヨタの「斬新“5人乗り”トラック」が凄かった! “変わり種ドア”&超軽量「750kgボディ」はポリプロピレン製! 2013年登場の「ME.WE」コンセプトとは
かつてトヨタは、素材に「竹」などを採用した超軽量な5ドアハッチバックのコンセプトカーを発表していました。いったいどのようなクルマだったのでしょうか。
重量わずか750kg! ピックアップにもカブリオレにも変身する意欲作とは
トヨタの欧州デザイン部門「トヨタ ヨーロッパ デザイン ディベロップメント(ED2)」がかつて発表した小型コンセプトカー「ME.WE」は、まさに自由な発想の塊でした。
1台で多彩な用途を楽しめるマルチなコンパクトカーとして誕生したME.WEの詳細について振り返ってみましょう。
ME.WEは、2013年に発表されたBEV(バッテリーEV:電気自動車)のコンセプトモデルです。
著名デザイナーであるジャン・マリー・マッソー氏とのコラボレーションにより誕生しました。
床下に駆動用バッテリーを搭載し、各ホイールには電気モーターを内蔵しており、路面状況に応じて二輪駆動にも四輪駆動にも切り替えが可能な仕組みとしていました。
ボディスタイルは、5ドアハッチバックの5人乗り。後席ドアは観音開きタイプで、ルーフは取り外しが可能となっており、カブリオレのように風を感じながらのオープンエア走行も楽しむこともできました。
ボディサイズは全長3440mm×全幅1750mm×全高1600mmで、全長3.4m以下という日本の軽自動車規格(全幅は1.48m以下)に近いコンパクトさです。
驚くのは、車両重量がわずか750kgと超軽量に仕上げられていた点でした。

軽量かつ堅牢な設計を実現するため、ボディ骨格にはアルミニウム、外装パネルには発泡ポリプロピレンが採用されており、スチール製Bセグメント車に比べて約20%も軽量化が実現できたとのこと。
ポリプロピレン製パネルは、たった14kgの使用量だったそうです。この発泡ポリプロピレンは、通常用途と二次用途の両方で100%リサイクル可能な素材となっており、環境にも配慮された次世代モビリティでした。
造形の自由度も高いため、外板模様を工夫してデザインを楽しむこともできるといい、公開時にはさまざまなマテリアルを使用したデザインパターンも紹介されていました。
またルーフパネルも取り外しできることから、コンバーチブルのようなオープンエアも楽しめるといいます。
インテリアのデザインは、フロントデッキやリアデッキ、ルーフまで、ボートの世界からインスピレーションを得た造形が取り入れられています。
床面やボンネットの水平面などに使われた「竹」は、美しい質感と高い再生可能性を兼ね備えており、大量生産にも耐えうる天然素材としても注目されているものです。
後部ベンチシートは、フロアのレールに取り付けられており、折りたたんでフロントシート下に収納することも可能。
後部ラゲッジスペースを拡張すれば、ピックアップトラックのようなプラットフォームに変身し、長尺の荷物も積載することができます。
ベンチシートは取り外しが可能なので、芝生の上でピクニックを楽しむなどの使い方もできます。
ステアリング上部の計器メーターには、車速やバッテリー残量、走行情報、スマートフォン経由のナビゲーション指示を表示。スマホは画面下部に取り付ける仕様で、音楽やアプリ、空調操作など、個人に最適化された車内環境に整えることもできました。
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コンパクトなボディにさまざまなアイデアを詰め込んだコンセプトカーだったME.WEは、当時大きな話題となりました。
しかし2026年現在、市販型が登場していないことを見ると、残念ながら実現には至らなかったようです。
一方で竹を用いたインテリアは、高級ブランドのレクサスが近年登場した新型車で新たに採用を始めたばかり。こうしたコンセプトカーのアイデアは、実際の市販車に採用されるケースが往々にして見られます。
ME.WEに込められた自由で大胆な発想は、いま見ても魅力的です。今後もトヨタのさまざまな提案から目が離せません。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど








































