燃費競争終り、今度はスポーティカー競争が激化? メーカー系チューニングカーが拡充される理由

昔はなかった現代的な楽しいクルマ選び

 以前はトヨタなら、アルテッツァ、セリカ、レビン&トレノ。日産ならプリメーラ、シルビア、パルサーという具合に、価格が手頃でスポーティなクルマが豊富にありました。

ホンダフリードに走りのチューニングを加えた「フリードModuloX」

 それが今、スポーティカーなど趣味性の強い車種は価格が高まり、クルマ好きのユーザーに適した購入しやすい車種が減っています。そこにどうにか当てはまるのが、コンパクトやミドルサイズの車種をベースにしたメーカー系チューニングカーです。

 価格はトヨタ「ヴィッツGRスポーツ」が207万6840円、日産「ノートNISMO」は212万2200円、ホンダ「フリードモデューロX」は283万680円という具合です。いずれもエアロパーツを装着したり、ボディ剛性を高めたスポーツモデルとしては、割安な価格設定になっています。

 普通のコンパクトカーでは物足りないですが、GRスポーツ/NISMO/モデューロXであれば満足できる人も多いでしょう。メーカー系チューニングカーは、昔はなかった現代的な楽しいクルマ選びです。

【了】

各社がラインナップを拡充するコンプリートチューニングカーを写真で見る(20枚)

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Writer: 渡辺陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。

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