トヨタが過熱する新型商用車競争にハイブリッドで参戦! 「プロボックス&サクシード」のHVが11月に登場

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 仮にハイブリッドのJC08モード燃費が30km/L、1.5リッターノーマルエンジンとの実質価格差が35万円、実用燃費がJC08モードの85%、レギュラーガソリン価格が1リッター当たり145円として計算すると、1km当たりの走行コストはハイブリッドが5.7円、1.5リッターノーマルエンジン車は8.7円です。

1.5リッターエンジンを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載するトヨタ「アクア」

 燃料代の節約で35万円の実質価格差を取り戻せるのは、11万kmから12万kmを走った頃でしょう。一般的な使い方では長い時間がかかると受け取られますが、ビジネスで1年間に走る距離が伸びる場合、ハイブリッドも高効率といえるかも知れません。

 ただしプリウスを相応の値引きで買えたりすると、損得勘定が違ってきます。プリウスは快適な3ナンバー車の割に燃費が優れ、価格はSが247万9091円と割安です。価格差は約40万円ですが、値引きを含めると20万円前後に縮まることもあり得ます。

 そしてプリウスも荷室面積が広く、ビジネスに使うユーザーは多いです。「わざわざプロボックスやサクシードでハイブリッドを選ばなくても…」という判断も成り立ちます。

 従ってプロボックス&サクシードハイブリッドのニーズは微妙ですが、トヨタは全車にハイブリッドをそろえる方針なので、販売のテコ入れも含めて設定すると思われます。

【了】

11月にHVモデルが追加となるプロボックス&サクシード等を写真でチェック(10枚)

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Writer: 渡辺陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。

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