自転車の「青切符」導入1ヶ月で“2147件”の検挙!「ながらスマホ」「信号無視」より多かった“1位”の違反とは? 警察の「指導警告」は13万件超え

2026年4月から自転車の「青切符」制度が導入され、1か月が経過しました。警察庁の発表によると、初月の検挙件数は全国で2147件に上り、違反別では「一時不停止」や「スマホ利用」が目立つ結果となっています。

4割を占めた1位は“あの違反”! 一方「歩道の走行」による検挙数は?

 2026年4月から、自転車の交通違反に対してもクルマやバイクなどと同様に「青切符」の制度が導入されました。

 この制度は、自転車の運転者(16歳以上)が交通違反をして警察官から青切符を交付された際、一定期間内に反則金を納付すれば刑事手続きに移行することなく交通違反が処理されるという仕組みです。

 たとえば自転車で「信号無視」の違反をした場合は反則金6000円が科されますが、その後決められた期間内に反則金を支払えば、運転者が刑事罰に問われることはありません。

 この青切符制度に対しては当初、「自転車の取り締まりが厳しくなるのではないか」「日常の買い物などで捕まるのが心配」といった懸念の声も上がっていました。

 しかし、警察は取り締まりに関して「自転車の交通違反を発見した場合は指導警告を原則とし、その違反が交通事故の原因となるような、歩行者や他の車両にとって危険性・迷惑性が高い悪質・危険な違反だった場合に検挙をおこなう」という方針を示していました。

 具体的には、「遮断踏切立入り」や「携帯電話使用等」といった重大な事故につながるおそれが高い違反をしたときや実際に交通の危険を生じさせたとき、警察官の指導警告に従わず違反行為を続けた場合などが挙げられます。

自転車「青切符」導入後1か月の検挙数は?(写真はイメージ、Ystudio/PIXTA)
自転車「青切符」導入後1か月の検挙数は?(写真はイメージ、Ystudio/PIXTA)

 自転車の青切符制度導入から1か月あまりが経過する中、警察庁は先日、全国における4月中の青切符による検挙件数が2147件(暫定値)だったことを明らかにしました。

 検挙件数を都道府県別にみると、東京都が501件と最も多く、次いで大阪府の267件、愛知県の257件、埼玉県の223件、京都府の158件などと続きます。

 さらに違反別では、「一時不停止」が846件で全体の約4割を占めたほか、携帯電話を使用しながら運転する「携帯電話使用等(保持)」が713件(33%)、「信号無視」が298件(14%)、「遮断踏切立入り」が156件(7%)などという結果でした。

 加えて、自転車で車道の右側通行をする「通行区分違反」の検挙件数は63件(3%)でした。なお、歩道を自転車で走行した場合も同じく通行区分違反に該当しますが、この違反で検挙されたのはわずか5件だったということです。

 そのほか、ブレーキのない自転車やブレーキが故障した自転車を運転する「制動装置不良」の検挙が25件、「無灯火」と「軽車両乗車積載制限違反(自転車の2人乗り)」が5件、「傘差し運転」が4件、「並進禁止違反」が2件などとなりました。

 また警察によると、警察官が指導警告をしたにもかかわらず違反行為を続けたり、違反によって歩行者を立ち止まらせたりするケースが特に多かったということです。

 そのほか、検挙に至らないような違反をした運転者に対しては「指導警告票」が交付されますが、指導警告票の交付件数は前年同月から約35%増の13万5855件でした。

 指導警告票を違反別にみると「一時不停止」が最も多く、次いで「無灯火」「逆走」「並進禁止違反」という結果でした。

 いずれの交通違反も状況次第ではクルマや歩行者に衝突するような大きな事故につながるおそれがあるため、すべての運転者が注意すべきといえるでしょう。

 警察庁の統計では、2025年中に発生した自転車関連事故6万7470件のうち、約7割の自転車運転者に何らかの法令違反があったことも明らかになりました。

自転車の運転だからと甘く考えず、改めて基本的な交通ルールを確認しておくことが大切です。

東京都が公開している「TOKYO自転車ルールブック」(出典:東京都)
東京都が公開している「TOKYO自転車ルールブック」(出典:東京都)

※ ※ ※

 意外と知られていませんが、たとえ自転車のような運転免許が不要な乗りものであっても、自転車でひき逃げ事件や死亡事故を起こしたり、飲酒運転といった悪質・危険な違反をおこなったりした場合には運転免許の停止処分を受けることがあります。

 自転車でも運転方法によっては人を死傷させうることを念頭に置き、安全運転を心がけましょう。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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