レクサスの新型SUV「TZ」初公開! 開発拠点「Shimoyama 」で磨かれた“3列BEV”は「無限の可能性を発見するためのクルマ」 CBOサイモン氏が語る
2026年5月7日、レクサスの新型電動SUV「TZ」が世界初公開されました。同日行われたプレスカンファレンスでは、Chief Branding Officerのサイモン・ハンフリーズ氏が研究開発拠点Toyota Technical Center Shimoyamaの意義や新型TZの魅力を語りました。
「道がクルマをつくる」思想を体現する Toyota Technical Center Shimoyama
2026年5月7日、トヨタは研究開発拠点「Toyota Technical Center Shimoyama」(愛知県)において、レクサス初の3列シートBEV(バッテリーEV)となる新型「TZ」を世界初公開しました。
プレスカンファレンスではChief Branding Officerのサイモン・ハンフリーズ氏が登壇し、「もっといいクルマづくり」を追求する新たな開発環境の意義と、制約から解き放たれた電動ラグジュアリーSUVが提示する「無限の可能性」について語りました。
愛知県豊田市と岡崎市にまたがる広大な山間部に建設された「Toyota Technical Center Shimoyama」は、テストコースと開発施設が一体となった、研究開発拠点です。
構想から約30年の歳月をかけて完成したこの場所には、ドイツのニュルブルクリンクを参考にした高低差75mの厳しいカントリー路をはじめとする多様なコースが備えられています。
デザイン、設計、整備の各部門が壁のないワンフロアに集約された施設がコースと直結しており、約3000名のスタッフが領域を越えて「走る、壊す、直す」というサイクルを即座に繰り返すことができる「現場」となっています。
この施設についてサイモン氏は、「ここは、『もっといいクルマづくり』を続けるためだけにつくられた世界でも他に類を見ない場所です」と述べつつ、次のように続けます。
「“現場”、それは未来が生まれる場所です。ここでは、クルマで『走る、壊す、直す』を繰り返しています。
限界まで追い込み、壊し、その場で直し、また走らせる。デザイナー、エンジニア、メカニック、ドライバーが一体となり、クルマを磨き上げていきます。
マスタードライバー成瀬さん(成瀬弘氏)の言葉にあるように、『道がクルマをつくる』。まさにそんな“現場”なのです」
そして、この地で「“モビリティの未来”そのものを探求している」と明言しました。

また、2026年4月に就任した近健太社長による人への投資についても言及。
「本人は『自分は財務の人間だ』と言っていますが、実際には現在の車両開発にも大きく関わってきました。それは投資家としてです。
近は、意志を持って未来につながる総合投資をしてきました。TTCS、そしてWoven Cityは、彼がCFO(最高財務責任者)時代に築かれたものであり、その考え方を体現しています。
建物、テストコース、ハードウェアそれだけでは意味はありません。人がいてこそ価値が生まれます」
このように述べ、ビジョンを支える「人」の重要性を説きました。
妥協なき電動ラグジュアリーSUV、レクサス「TZ」誕生
TTCSの厳しい路面で徹底的に鍛え上げられたのが、この日世界初公開されたレクサス初の3列シートBEV「TZ」です。
同車は、すべての乗員が笑顔になれる「Driving Lounge」をコンセプトに掲げたフラッグシップSUV。ボディサイズは全長5100mm×全幅1990mm×全高1705mmという堂々たる体躯で、3050mmのロングホイールベースを活かした広大な室内空間が特徴です。
BEV専用プラットフォームの採用により、従来は実用的とは言えなかった3列目席においても、大人がゆったりと過ごせる居住性を確保しています。
デザインはスピンドルボディをシンプルな塊として構成し、Cd値0.27というSUVトップレベルの空力性能と力強いスタンスを両立させました。
このパッケージについて、サイモン氏は「TZは、電動ラグジュアリーSUVの新しい基準です。性能、クラフトマンシップ、現代のライフスタイルを融合した全く新しい電動SUVです」と語り、「空間(スペース)を生み出しながら、空力性能も高い次元で実現するという、電動車の設計において最も難しい課題の一つ」をこのクルマで解決したといいます。

最大の特徴は、すべての乗員がくつろげるラウンジ空間の構築です。エンジンがないBEV特有の静粛性をさらに高めるため、ボディ骨格の共振コントロールなどを実施し、レクサスSUVトップレベルの静かな空間を実現しました。
セカンドシートには同ブランドSUV初となるオットマンを設定したほか、光や音、香りが連動して感性を刺激する「センサリーコンシェルジュ」を搭載し、極上のくつろぎを提供するとしています。
走行性能においては、システム最高出力300kW(約408PS)を発生するAWDシステムを搭載し、四輪駆動力システム「DIRECT4」が意のままの走りを支えます。特に「REAR COMFORT」モードでは、後輪操舵や制動力を統合制御することで、後席の揺れを抑えた圧倒的な安定感を実現しました。
「TZではリアコンフォートモードでモーター、ブレーキ、制御、後輪操舵 すべてのダイナミクスを一体となって統合制御することで、そのバランスが大きく変わります。2列目、3列目こそが、最も安定した空間となるのです。快適性の再定義 それは、単なる柔らかさや広さではなく、『動きそのものを制御すること』にあります」と語りました。
さらに、仮想8速をパドルシフトで操る「Interactive Manual Drive」も設定され、「Lexus LFAのV10サウンドに着想を得た音が選択でき、軽やかなレーンチェンジと美しく調和します」と、BEVであっても走りの高揚感に妥協がないことを示しています。
駆動用バッテリーは2種類用意されており、スタンダードレンジバッテリーが総電力量76.96kWh、ロングレンジバッテリーが95.82kWとなっています。後者は新開発の大容量電池で、航続距離620km(WLTCモード)を実現しました。
加えてTZは、この大容量バッテリーに蓄えた電力をV2H(Vehicle to Home)やV2L(Vehicle to Load)によって利用できる点も魅力です。
サイモン氏は、「TZでは電力は、持ち運べるものになります。自宅を支える“動く蓄電池”として活用できる。それにより、BEVを所有する価値に、まったく新しい意味をDiscoverしていただけます」と述べ、電動化を単なる移行ではなく「クルマの可能性の拡張」と定義しました。
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TTCSで磨かれた走りと電動化による新たな自由を融合させたTZを、サイモン氏は「無限の可能性を発見するためのクルマ」と表現します。
価格や正式な発売日などは未発表ですが、日本国内では2026年冬頃の発売を予定しています。
Writer: くるまのニュース編集部
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