「捨てる」から「活かす」へ! 豊田通商が生ゴミを“街のエネルギー”に変える!? ウーブンシティで来夏から本格実証

トヨタのグループ会社である豊田通商が、実証都市「Woven City」で新たなエネルギー実証を開始します。街の飲食店などから出る生ゴミを「亜臨界水処理」技術で効率よくバイオガスへ変換。単なる廃棄物を、生活で使うエネルギーとして「活かす」循環型社会の構築を目指します。

ウーブンシティで挑む、究極の資源循環サイクル

 実証都市「Toyota Woven City(ウーブンシティ)」(静岡県裾野市)に新たにオープンした「Inventor Garage(インベンターガレージ)」。
 
 その稼働に合わせて開催されたイベント「KAKEZAN 2026」に豊田通商が出展しました。

 そこで示された、街のレストランなどから出る生ゴミをクリーンなエネルギーへと変換する「循環型エネルギー実証」と、未来の暮らしに向けた挑戦とは一体どのようなものなのでしょうか。

豊田通商はウーブンシティで生ゴミをエネルギーに変える取り組みを実証
豊田通商はウーブンシティで生ゴミをエネルギーに変える取り組みを実証

 これまで自動車関係のリサイクルや産業廃棄物の処理事業を手掛けてきたトヨタ通商は、工業系だけでなく、消費者から出る生ゴミなどの一般廃棄物もリサイクルして資源循環できないかと考え、新たなプロジェクトを開始しました。

 私たちの日常生活において、生ゴミの廃棄は深刻な課題となっています。

 例えばスーパーやコンビニ、レストランなどの飲食店では、仕入れた食品のうち約3%から15%が廃棄されていると言われています。

 また、日本国内において排出される生ゴミの多くは、現在その大半が焼却処分されており、多大なエネルギーが消費されているのが現状です。

 しかし、これらの生ゴミは、うまく回収・処理することができれば、新たなエネルギーとして活用できる大きな可能性を秘めています。

 トヨタ通商が目指すのは、生ゴミを単なる「廃棄物」として扱うのではなく、街の貴重な資源として「活かす」次世代の循環型社会です。

 日常生活やレストランから出る生ゴミをクリーンなエネルギーへと変換し、自動車を走らせたり、風呂を沸かす熱源にしたり、家庭の電力として使うことが当たり前になる。そんな「暮らしの中で循環するエネルギー」の社会実装に向けた取り組みが今進められています。

 しかし、通常の街中でごみ処理やエネルギー回収の実証を行おうとすると行政への説明や住民からの理解を得ることが難しく、多大な労力と時間が必要になるという課題があったといいます。

 そうした課題をクリアし、社会実装に向けた試行錯誤ができる環境として選ばれたのが、実証都市であるウーブンシティです。

 今回のプロジェクトでは、ウーブンシティ内にあるレストランやカフェ、コンビニエンスストアなどから食品廃棄物を回収(一般家庭から出る生ゴミについては、ディスポーザーを経由して排水となるため今回の実証の対象外)。

 回収された生ゴミは実証建屋へと運ばれ、エネルギーへと生まれ変わるプロセスをたどります。

処理時間を大幅短縮する「亜臨界水処理」技術

 この実証の核となるのが、「亜臨界水処理」を用いたメタン発酵プロセスです。

 大きな圧力鍋のような装置で生ゴミの下処理を行うことで、メタン発酵が効率よく進み、素早くバイオガスを回収することが可能になります。

 一般的にメタン発酵には3週間から4週間ほどの時間がかかると言われていますが、この下処理を施すことで、その期間を3分の2から3分の1程度にまで短縮できる効果があります。

 ベストなケースでは、処理を始めてから約2週間でバイオガスが出始めるといいます。

 また、効率よくメタン発酵が進むため、設備そのものをコンパクトにできるという大きなメリットもあります。

 発生したバイオガスはガス発電機に投入されて電気に変換されます。

 作られた電力は蓄電池などに貯めることなく直接使用され、実証建屋や設備の給湯、電力として自家消費される予定です。

 もしも店舗からの生ゴミだけでは稼働率を満たせない場合には、近隣にある関連会社などから生ゴミを回収することも視野に入れているそうです。

 実証を行うにあたっては、事前にグループ会社でテストを行い、システムとしての手応えは得ているとのこと。

 しかし、生ゴミに含まれる成分の配合によって、ガスの出やすさや発酵しきれずに残ってしまう割合が変わるという課題も見えてきました。

 実際の街で運用する際には、米や肉、野菜だけでなく、紙や割り箸などが混ざってしまうことも想定されます。

 担当者は、「そういうものが入る中でどう我々がコントロールできるか、稼働しながら評価していきたい」と、実地での細かな調整の必要性を語ります。

 また、街の中でごみ処理を行うこと自体が住民に受け入れられるかどうかも、重要な検証ポイントです。

 担当者は「住民にも『ゴミがエネルギーになりますよ』と呼びかけながら一緒に進めていきたい」と述べ、単なるインフラの提供にとどまらない、コミュニケーションを通じた住民との共創を目指しています。

※ ※ ※

 この「生ゴミメタン発酵実証プロジェクト」は、数年前から構想が練られてきたもので、ついにウーブンシティという舞台で形になろうとしています。

 現在はその準備段階であり、実際の稼働は2027年の夏頃からを予定しているとのことです。

【画像】ウーブンシティのインベンターガレージで開催された「KAKEZAN 2026」の様子を画像で見る(30枚以上)

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Writer: くるまのニュース編集部

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