トヨタの最新型「ちいさな“スポーティセダン”」! 全長4.4m級ボディ×迫力の「大口顔」採用! 1.5リッター「直4」搭載の「ヤリス エイティブ HEV GRS」泰国モデルとは
2025年11月29日から12月10日まで開催された「第42回タイ国際モーター・エキスポ2025」で、トヨタのタイ法人は、同社が2025年8月20日に発表したコンパクトスポーティセダン「ヤリス エイティブ HEV GRスポーツ」を展示しました。どのようなモデルなのでしょうか。
トヨタの「“コンパクト”スポーティセダン」!
バンパーは「GRヤリス(20式)」みたいなデザインなのだけど、ボディは4ドア。タイにはそんな“ヤリス”が存在します。もちろんドレスアップカーではなく、トヨタのカタログモデルとして。しかも、妙にカッコいい。
その正体は「ヤリス ATIV HEV GR Sport」。ATIVは“エイティブ”と読み、HEVはハイブリッドであることを意味します。
そしてGR SPORTはトヨタのスポーツブランドである「GR」の一員であることを示していることはクルマ好きならお判りでしょう。
そもそも日本には存在しない“ヤリスの4ドア”がどうしてタイ(など東南アジア)には存在するのか。

かつては日本にも「プラッツ」や「ヴェルタ」といった「ヴィッツ」をベースにしたコンパクトセダンが存在しました(ホンダでいうフィットベースの「フィットアリア」や「グレイス」)。
しかし、日本市場ではセダンが不人気となり、それに従って販売台数が減少したことで廃盤に。その後継モデルが、日本に比べるとセダンのニーズが高い東南アジアなどで引き続き販売されていると考えればいいでしょう。このヤリスATIVは国によっては「ヴィオス」という名前で販売されています。
標準タイプの車体は全長4425mm×全幅1740mm。日本のヤリス(ハッチバック)は全長3950mm×全幅1695mmなので、トランクがついている分だけ長く、全幅も海外専用モデルなので国際基準に従ってワイドになったことで5ナンバー枠をはみ出しています。長さは、日本仕様の「カローラセダン」よりも70mm短いだけですね。
さて、そんなヤリス ATIVの「HEV GR Sport」ですが、位置づけはもちろんスポーティグレードです。ヤリス ATIV自体には94馬力を発生する排気量1.2リッターエンジンを搭載するガソリン車に加え、91馬力の排気量1.5リッターエンジンに80馬力を発生するモーターを組み合わせたストロングハイブリッドが存在。合計2種類のパワートレインを用意します。
しかしGR Sportはハイブリッドだけの設定というのがひとつめの注目ポイント。ガソリン車にくらべて動力性能が大きく高まっていることは説明するまでもないでしょう。
スタイリングは“20式GRヤリスっぽい”フロントバンパーをはじめ、サイドステップ、アグレッシブなデザインのリヤバンパー、トランクスポイラー、そして17インチアルミホイールなどでスポーティな印象の作り込みに大成功。ドアミラーやトランクスポイラー、そしてルーフをブラックにしているのも見逃せません。
インテリアはブラックでまとめ、合成レザーのシートをはじめ随所にグレーのステッチを入れています。ステアリングホイールやヘッドレストにGRロゴをあしらって、GRの世界観を魅せていますね。
もちろん「見た目だけのGR」では決してありません。他グレードには設定のない17インチタイヤを履くとともに、サスペンションや電動パワーステアリングは「GRモデル」として専用チューニングを受け走りの爽快感を高めているのです。
価格は76万9000バーツなので、日本円だと380万円ほど。現地の物価水準を考えてどころか日本の新車価格相場から考えてもかなり高く感じますが、これは車両価格に“物品税”つまり贅沢税に相当する税金が含まれているから。それにしても……ですが。
Bセグメントに属するコンパクト4ドアセダンは日本市場では絶滅したジャンル。しかし、海外では日本メーカーがこういったスポーツモデルまで用意しているのが面白いですね。
ちなみにメカニズムは基本的に日本のヤリスと同じ……ではありません。プラットフォームは「DNGA-B」で、つまりダイハツの設計。東南アジア向けの小型車はトヨタとダイハツが共同設計することが多く、このヤリスATIVもそのうちの1台というわけです。
ハイブリッド車のエンジンは1.5リッター自然吸気ではあるものの、直列4気筒の「2NR-VEX」型で、国内向けヤリスハイブリッドが積む直列3気筒の「M15A-FXE」と異なるのもそんな事情からです。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。


























































































