他のチームには恵の雨か? 好調ドゥカティには不運の雨か?
1980年以来のGP中止で、好調ドゥカティ勢はランキング1位のマルケス選手や2位のロッシ選手とのポイント差を詰めるチャンスを1戦失っています。ホンダ、ヤマハには恵の雨になったのでしょうか?
次戦までにドゥカティ勢と渡り合えるアップグレードあるのか?
シルバーストーン・サーキットで開催された2018 MotoGP第12戦イギリスGPは、降雪のため中止になった1980年のオーストリアGP以来、悪天候のため全クラスが中止となりました。
土曜日の予選ワンツーと結果を出していたDucati MotoGPチームのJ・ロレンソ選手とA・ドヴィツィオーゾ選手にとっては、水をさしてしまう結果となりました。
断続的に雨の降る不安定な環境で始まった土曜日の予選で、Reale Avintia RacingのT・ラバト選手が多重クラッシュにより転倒。他の選手のマシンと接触し右脚を骨折するなど大きなケガを負い、セッションは赤旗中断されました。
決勝レースが行われる日曜日も終日雨の予報となっており、レースディレクションは、雨量が少ないだろうと予想される午前中にMotoGPクラスの決勝を行い、その後にMoto3クラスとMoto2クラスを行うタイムスケジュールに変更しましたが、MotoGPクラスの選手がグリッドに着いたころ雨脚が強くなりスタートを遅らせる決定が下されました。
その後も状況は変わらず、IRTA、Dorna、チーム、ライダーによる話し合いが行われた結果、4時間半後、安全を優先しようということでイギリスGPはMotoGPをはじめとする全クラスの中止が決定されました。
予選1位のDucati MotoGPチームJ・ロレンソ選手は、「昨日の天気予報が当たって、今日は終日雨となりました。ドライコンディションを想定してウォームアップを行なっていましたが、雨が止むことはなく、サーキットのコンディションは最悪でした。アスファルトの水はけが悪く、時間が経過しても状況は改善されませんでした。遅い時間になってから、レースディレクションとライダーで協議を行ない、サーキットが安全にレースを出来る状態ではないと判断したため、レースの中止を決定しました」とコメントしています。
ここ数戦ドゥカティ勢好調の中、他のチームにとっては恵の雨になったのでしょうか? 第13戦サンマリノGPは、ミザノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリで開催されます。
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