新車183万円! ダイハツ「超“本格”4WDスポーツカー」がすごかった! 5速MT&ハイオク指定の「専用ターボエンジン」搭載! 究極の“走り特化モデル”「ブーンX4」の魅力とは

ダイハツには、かつて「ブーンX4」という高性能エンジンを積んだコンパクトハッチバックカーが存在しました。いったいどのようなクルマだったのでしょうか。

ハイオクの高性能エンジン搭載

 ダイハツには、かつてコンパクトスポーツカーの“究極系”といえる伝説的なクルマが存在しました。そのクルマの名前は「ブーンX4」。
 
 とくに高い走行性能を発揮したこのブーンX4を振り返ります。

 ダイハツが生産・販売していたコンパクトハッチバックカーにあたる「ブーン」は、「ストーリア」というコンパクトカーの後継車として2004年に登場しました。

 初代ブーンは、トヨタとの協力によって生まれた共同開発車。ダイハツでは「ブーン」、トヨタでは「パッソ」の車名で発売されていました。

 ブーンという車名の由来は「愉快な」を意味する英語で、クルマが走る音を表現したユニークなものです。

 今回注目する「ブーンX4」というグレードは、発売から約2年後の2006年に登場しました。

ホンキすぎる仕様がスゴかった「ブーンX4」
ホンキすぎる仕様がスゴかった「ブーンX4」

 ブーンX4はレース参戦用のベース車両として追加されたグレードです。

 ハイチューンされた高性能エンジンが搭載されましたが、しかし外観はブーンのスポーツグレード「カスタム」と同様で、ほとんど変化がありません。

 搭載されたエンジンは、ラリーやダートラなどの1.6リッターエンジン以下クラスへの参戦を視野に入れた936cc直4 DOHCインタークーラー付ターボエンジン。ハイオク指定となっています。

 当時、「リッターあたり100馬力」が高性能とされていたなか、最高出力133PS、最大トルク13.5kgmを発揮しました。

 ちなみにこの936という中途半端な排気量は、JAF公認レースのクラス分けでは排気量が基準となっていたことに由来します。

 ターボ車は同じ排気量でもハイパワーになり、自然吸気エンジン車にとって不利になるということから、1.7を掛けた数値が排気量とみなされるので、936cc(1.7を掛けると1591)はちょうど1.6リッター以下のクラス分けにぎりぎり入れるように設計されていました。

 ボディサイズは、全長3630mm×全幅1665mm×全高1535-1550mmで、ホイールベースは2440mm。

 クロスレシオの5速MTを搭載し、駆動方式にはVCU付センターデフ式のフルタイム4WDを採用。

 フロントやリアにはスタビライザーやスポーツサスペンションなどを装備し、高性能エンジンとあわせて高い走行性能を実現しました。

 外観で特徴的なのがボンネットに付いた大きな吸気口です。ただならぬスポーツ車両であることが一目で分かります。エアロバンパーは先出の通り、ブーンカスタムと同様のもので、迫力を生み出しています。

 その反面、内装はブーンの一般的なグレードとほとんど変わりません。なぜならば、レース参戦を目的としたクルマでは、内装の充実度は重要ではないためです。

 それよりもエンジンや走行性能などにコストを割き、本来の目的であるサーキット使用に重きを置いた設計となっていました。

 サーキットを走る場合は、内装の撤去やシートの交換などが当たり前であり、むしろシンプルさを追求したほうが好都合です。

 ボディカラーもシンプルな設定でホワイト一色のみ。

 そんなブーンX4の当時の販売価格(消費税込)は183万7500円。

 コストを抑えてモータースポーツを楽しみたいユーザーには嬉しい価格設定だったといえるでしょう。

 2010年には2代目モデル、2016年には3代目モデルが発売されたブーンですが、「X4」のようなスポーツグレードは初代以降発売されませんでした。

 それゆえに伝説のコンパクトハッチバックともいわれ、多くの人の記憶に残っています。

 現在も中古車市場では流通しており、知る人ぞ知る名車として愛されています。

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Writer: TARA

トヨタ自動車のある愛知県在住。学生時代にクルマやバイクに魅了される。大手オイルメーカーに就職し、自らもモータースポーツに参戦開始。その後は鈴鹿サーキットで勤務しつつ、カートレースやバイクレースを経験。エンジンやサスペンション、タイヤや空力などの本格的な知識を得る。現在はプライベートでさまざまなクルマやバイクに触れながら、兼業ライターとして執筆活動に勤しむ。現在の愛車はトヨタ ヴォクシー/ホンダ N-BOX。

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