グリップ性能と快適性をハイレベルでバランス!クムホのスポーツタイヤ「ECSTA PS71」をトヨタ「GR86」に履いて試乗チェック!【PR】

韓国のタイヤメーカー「クムホ(KUMHO)」から販売されている、スポーツカーや高性能車向けのスポーツタイヤ「ECSTA PS71」。今回はその性能を確かめるために、トヨタのスポーツカー「GR86」に装着してドライブをしてみました。

タクシー会社から世界シェアトップ10のタイヤメーカーになった「クムホ」

 韓国のタイヤメーカーであるKUMHO(以下、クムホ)は、「名前は聞いたことがある」という人が多いと思いますが、実際にどのようなメーカーなのかを知っている人はあまりいないかもしれません。

クムホは1946年に始めたタクシー事業を源流として、その後バス事業へ。不足するバス用タイヤの確保を目的に1960年に設立された企業だ

 今から64年前の1960年に設立されたクムホタイヤですが、前身は光州タクシーというタクシー会社で、創業したのは1946年でした。

 タクシー事業を運営する光州タクシーは、バス事業に進出するタイミングで社名を光州旅客(クムホ高速)に変更します。順調に業績を重ねていったクムホ高速ですが、1960年ごろはバスに使用するタイヤの確保が困難だったため、これを自社で解決しようとタイヤ事業に参入することになります。そして、さらに事業を拡大していった結果、1992年には世界シェアトップ10に食い込むタイヤメーカーにまで成長したのです。

 現在では本社を置く韓国のほか、ドイツ、アメリカ、そして中国にも開発拠点を置き、世界180カ国以上でタイヤを販売するグローバルブランドになっています。

今回「ECSTA PS71」を装着するのはトヨタ「GR86」。クムホ ECSTA PS71のサイドウォールには濃くスタイリッシュなロゴが記されている

 同社のタイヤは高い性能と品質が求められる新車装着タイヤ(OEタイヤ)として、世界中の自動車メーカーに多く供給されています。

 日本の自動車メーカーでは「日産」「スズキ」「三菱」などに装着例があり、海外ではプレミアムブランドの「メルセデス・ベンツ」や「BMW」も採用していると聞けば、その高い技術力と確かな品質がイメージできるでしょう。

トヨタ「GR86」と筆者(工藤貴宏)

 今回ご紹介するECSTA(エクスタ)は、クムホのスポーツタイヤのブランドで、スポーツカーやハイパフォーマンスカー向けの高性能タイヤです。

 ECSTAにもさまざまなラインナップがあるのですが、そのなかで今回トヨタ GR86に装着してインプレッションをするのは「ECSTA PS71」というタイヤ。

 このタイヤは高いグリップ性能と快適性をハイレベルでバランスさせたヨーロピアンスポーツタイヤという位置づけです。

 スポーツタイヤといってもサーキットでコンマ1秒を争うようなストイックな走りをするためのハイグリップタイヤではなく、街乗りから高速巡行、そしてワインディングロードまで、守備範囲が広いマルチパーパスなタイヤなのです。

トヨタ「GR86」に装着するECSTA PS71のサイズは215/45 ZR17サイズだ

 サイズも16インチから22インチまで幅広くラインナップしており、スポーツカーはもちろんセダンやステーションワゴン、ミニバン、そしてスポーティなSUVにも対応しています。

 今回はそんなクムホ ECSTA PS71の性能をチェックするため、トヨタの人気スポーツカー「GR86」のSZグレードを用意し、純正装着サイズの215/45ZR17を履いてドライブしました。

こだわりのデザインは見た目からスポーツ性能の高さを感じさせてくれる

ECSTA PS71のサイドウォールデザイン。チェッカーフラッグ模様がいかにもやる気にさせる

 タイヤとクルマにはマッチングがある……というのは、クルマ好き、なかでもスポーツカーに乗るような人ならご存じでしょう。

 どんな特性のタイヤを履くかによって、同じ車両でもハンドリングや快適性といった乗り味が変化するのです。

 クルマにとって肝となるタイヤ選びにおいて、気になるのはECSTA PS71がどんな味付けかというところ。

GR86とのマッチングは上々。車高が低くサスペンションストロークも少ない車両のため、タイヤによって乗り心地は大きく変わる

 実際にドライブしてそのフィーリングを味わってみたところ、ECSTA PS71は車高の低いスポーツカーにおいても快適性をしっかりキープしつつ、適度にスポーティなキャラクターを与えたバランスの良いスポーツタイヤだと筆者(工藤貴宏)は受け取りました。

 ECSTA PS71は、見た目からも運転好きのドライバーを楽しませてくれるのがいいですね。

 サイドウォールには大胆にチェッカーフラッグのパターンが描かれ、愛車の足元で目を楽しませてくれます。

 しかも、チェッカーフラッグ柄はタイヤが地面と接するトレッド面にもアクセントとして刻まれているのです。こういった遊び心は大歓迎ですね。

 また、タイヤのウエット性能が高くトレッド面には太い4本のグルーブ(縦溝)が配置され、排水性の高さがうかがえます。

 近年増えているゲリラ豪雨などでも心強く、安心できるタイヤと言えるでしょう。

スポーツタイヤなのに乗り心地が良くて音が静か!?

ECSTA PS71のトレッドにはチェッカーフラッグの刻印が入る。これは同社のフラッグシップモデルであるECSTA PS91と同系統という証しだ

 いっぽうでブロックはひとつひとつが大きめで、しっかりと剛性を確保していることがわかります。

 ECSTA PS71を履いたトヨタ「GR86」で走り出してまず感じたのは、タイヤから発せられるロードノイズが少なく、静かだということ。意外なほどにです。

 スポーツタイヤを選ぶ際には騒音が大きくないか心配する人も中にはいると思いますが、ECSTA PS71ならそんな心配はまったくいりません。

速度域の高いシーンでも乗り心地は良好。しなやかな走りで疲れ知らずだ

 また、スポーツタイヤとしては意外なところですが、乗り心地も良好で、段差を超えたときの突き上げがしっかりと緩和され、それが不快なショックとして乗員に伝わることがないのもいいですね。

 まるで、コンフォートタイヤかと思うほどしなやかで快適性が保たれているというのが素直な印象です。

 直進性がしっかりしているのも作りがいいと思わせるポイントです。

 タイヤが気持ちよく転がる感覚は、高い精度を求められる真円度の高さを表していると言えるでしょう。

ワインディングでは良好なハンドリングとスポーティなグリップを実感!

ECSTA PS71でワインディングロードを走る。スポーツタイヤとしての素直さキビキビさは担保されている

 ワインディングロードに入ると、バランスの良さが強く伝わってきます。まずステアリング中立付近のしっかり感や舵(かじ)の収まりがいいです。

 ステアリング操作に対してはとにかく素直なもので、スポーツタイヤとは言ってもシャープすぎない応答性で、ハンドリングが機敏に反応し過ぎたりピーキーだったりする印象もなく、とがった部分がありません。

 しかし、気持ちよくスッと曲がる味付けでその素直な感覚が絶妙です。

 多くのドライバーが「自然で心地よくスポーティ感を楽しめる」と感じそうなチューニングでした。

縦に4本走るグルーブと横方向に刻まれるスリットによって高い排水性を確保しているほか、絶妙なスリットの配置によってブロックの剛性も高く、ヨレの少ない走りを体感できる

 このように、旋回中やS字コーナーで右から左へと切り返す際にタイヤがヨレる感じが少ないのは、タイヤ側面の剛性がしっかりしているからでしょう。

 ECSTA PS71はグリップ力を高めているものの、リアルスポーツタイヤではないので“極めてグリップ力が高い”というわけではなく、それよりも軽快感やコントロール性を重視した特性だと感じます。

 とはいえ、「GR86」ほどの200馬力台前半から中盤までのパワーのクルマとは相性がよく、ワインディングロードを走ってもグリップレベルはまったく不足を感じません。

 狙ったラインを外さずトレースできる能力が頼もしく、そのうえで軽快感があって水を得た魚のように生き生きと走れるのが好印象で、肩ひじ張らずに気軽に付き合えるスポーツタイヤだと断言できます。もちろん、運転していて楽しいのは言うまでもありません。

快適さとスポーティさを兼ね備えつつ、求めやすい低価格も実現!

スポーツカーといえど、ほとんどの人が走行のメインとするのは一般道や高速道路。そういったシーンでも、スポーツ性のみならず乗り心地と静粛性に優れるECSTA PS71は大きなアドバンテージを持つ

 スポーツタイヤで運転をエンジョイできつつ、騒音や乗り心地といったコンフォート性能もハイレベルで両立したバランスのいいタイヤ。

 もちろん、その“バランス”のひとつとして手が届きやすい価格も挙げられます。

 今回装着した215/45 ZR17サイズの場合、1本あたりの価格は1万円前後となっており、この手のスポーツタイヤとしてはかなりリーズナブルな設定です。

 そんなECSTA PS71は、快適性を犠牲にすることなく軽快なドライビングを気持ちよく楽しみたい人に特にオススメと言えるタイヤと感じました。

[Text:工藤貴宏 Photo:土屋勇人]

クムホ「ECSTA PS71」について詳しくはこちら!

【画像】クムホ「ECSTA PS71」の走行シーンをたっぷり見る!(25枚)

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

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