横浜ゴム「ADVAN APEX V601」を一般道とジムカーナ場でインプレッション! ADVANに加わった新たなスポーツタイヤの実力をGR86で試す!【PR】
45年もの歴史があるADVANブランドのタイヤに、2023年6月8日、新たな顔触れが加わりました。その名も「ADVAN APEX V601(アドバン エイペックス ブイロクマルイチ)」。ダイレクトなハンドリング性能と静粛性を考慮したスポーツタイヤと位置付けられていますが、その実力やいかに…
サーキット直系のブランド「ADVAN(アドバン)」とは
「ADVAN(アドバン)」と聞くと不思議とワクワクした気分になる…そんな人もいるのではないでしょうか。
1978年にサーキット直系のスポーツラジアルタイヤブランドとして登場したADVANは、誕生から実に45年が経過した今でも進化することをやめず、さまざまな派生モデルを登場させながら、横浜ゴムのスポーツタイヤブランドとして幅広いユーザーに愛され続けています。
かくいう筆者(くるまのニュース・松田)も、そんなADVANブランドに魅せられたユーザーの一人です。
2003年に登場した「ADVAN NEOVA AD07」というハイグリップタイヤを初めて見た筆者は、「なんてカッコいいタイヤなんだ!」と衝撃を受けたことを今でも覚えています。当時はまだ学生だったためお金に余裕はありませんでしたが、どうしても“ネオバ”を履きたくて、アルバイト代を全て注ぎ込んでネオバ4本をどうにか購入し、「勝負タイヤ」として愛車に履かせました。
それまで履いていたタイヤとは比べ物にならないグリップ性能、思い通りに曲がるハンドリング性能、そして雨でも安心して走ることができるウェットグリップ性能に感動したものです。ただ「カッコいい」という理由だけで履いたネオバでしたが、いつの間にかその性能の高さに、そしてADVANブランドそのものに魅せられてしまったのです。
そんな青年期から約20年がたった今でも、筆者はADVANのタイヤを履き続けています。
愛車「GR86」用のタイヤとして、「ADVAN A052」「ADVAN NEOVA AD09」「ADVAN FLEVA V701」、さらにはファミリーカーであるV60クロスカントリーにも「ADVAN dB V552」を履いており、自宅ガレージに4種類のADVANタイヤがある状況です。
満を持して登場したADVANのニュータイヤ「ADVAN APEX V601」
さて、前段が長くなってしまいましたが、そんな歴史のあるADVANブランドに2023年6月8日、新たな顔触れが加わりました。
その名も「ADVAN APEX V601(アドバン エイペックス ブイロクマルイチ)」。実はこのタイヤ、北米で2020年に先行してリリースされていたタイヤで、ダイレクトなハンドリング性能と静粛性を考慮したスポーツタイヤとなっています。
さらにこのタイヤ、2022年12月に発売を開始した「GRカローラ」に標準装着されている(※)ほか、ドリフト競技「FORMULA DRIFT JAPAN3(FDJ3)」の指定タイヤとしても採用されているのです。
これを聞いただけでも相当な性能を持っていることが分かりますが、やはりタイヤは実際に履いて試してみないとその性能を測ることはできません。そこで今回は、筆者の愛車であるGR86に実際に履かせて、一般道、高速道路、ジムカーナ場を走ってその印象を伝えていきたいと思います。
(※)モリゾウエディションを除く
GR86にADVAN APEXを装着して色々な道を走ってチェックします!
一人でインプレッションをするのも良いのですが、今回のADVAN APEXはストリートでの使用も考慮されたスポーツタイヤです。
となれば、同乗者の印象もあったほうがより参考になるというものでしょう。
そこで今回は、レースクイーンやモデルとして活躍している「沢すみれ」さんを誘ってドライブに出かけることにしました。
沢さんには、ADVAN APEXを履いたクルマの助手席では何を感じたのか。その印象をインプレッションしてもらいます。
まずはタイヤの外観を見ていきましょう。筆者がこのタイヤを見た時の最初の印象は、ズバリ「カッコいい」でした。
大いにあります! ADVAN APEXはまずトレッドパターンがカッコいいのです。ADVANのラジアルタイヤには、サーキットユーザーから絶大な信頼を得ている「A052」というスポーツタイヤがあるのですが、ADVAN APEXはそのA052を彷彿(ほうふつ)とさせるスポーティなトレッドパターンで、いかにもスポーツタイヤだぞ!というのを存分に感じさせてくれます。
ADVAN APEXは見た目からしてスポーティで所有欲も満たしてくれる
もう少しトレッド面を詳しく見ていきましょう。トレッドのIN側は剛性を確保しながら溝の面積を増やすことで、ウェット性能とハンドリング性能を両立しています。また、非貫通の横溝と細いサイプにも同様の効果があるそうです。
トレッドのOUT側は接地する面積を多く取ることでドライグリップ性能を高めたほか、細いストレートの溝は排水性を高めつつリブに発生した熱を放出し、ドライ性能の低下を抑制します。
そして、ショルダー(トレッド面とサイドウォールが重なる角の部分)の形状も気に入りました。エコ寄りのタイヤだと、このショルダー部分に丸みを帯びているモデルがあるのですが、それだとスポーティな雰囲気がいまひとつ出づらいと筆者は思っています。
ADVAN APEXはスポーツタイヤらしくショルダーの角が立っていることに加え、ショルダーとOUT側ブロックには「ADVAN」ロゴが加えられており、ADVANのタイヤを履く悦(よろこ)びを感じられるのです。
フラットな乗り心地をどの速度域でも感じとることができる
外観をチェックした後は、さっそく試乗に出かけましょう。今回チョイスしたタイヤサイズは255/35R18というカスタムしたGR86では定番のサイズ。空気圧は240kPaに設定しました。
走り出してすぐに感じたのは、「しっかりと真円が出ているタイヤだな」ということです。
何を当たり前なことを…と思う人がいるかもしれませんが、タイヤは大量に製造されるものゆえ、各部の重さや大きさが微妙に違っていることがあるものです。
しっかりと真円が出ていると感じた理由は、クラッチをつないでタイヤが回転を始めた瞬間からスルスルっとクルマが動き出し、低速走行でも細かな振動やブレを全く感じなかったからです。
それは速度をどんどん上げていっても印象は変わらず、フラットな乗り心地をどの速度域でも感じとることができます。
筆者も沢さんの印象と全く同じで、ADVAN APEXはいかにもスポーツタイヤな外観からは想像できない乗り心地の良さです。これであれば、乗り心地に不満が出る人はまずいないでしょう。
高速道路では高い直進安定性能と静粛性能を実感!
一般道の乗り味を一通り味わった後は、高い速度での性能をチェックするため高速道路に向かいました。
速度をグングンと上げていくと、まず感じるのは直進安定性の高さです。高速道路では路面の微妙なうねりが所々にありますが、そんな路面でもADVAN APEXはハンドルに手を添えているだけでクルマが矢のように真っすぐ進んでいくのです。
横風を受けてもクルマの姿勢が大きく乱れることはなく、ステアリングの修正もごくわずか。これは、トレッドのセンターに配置された非貫通の太いリブがかなり効いていると思われます。ステアリングを微修正する必要が多いタイヤだと、知らず知らずのうちにドライバーの疲労が蓄積されてしまうものですが、このタイヤならばロングドライブでも疲労を最小限に抑えることができるでしょう。
そう、ADVAN APEXの特徴は見た目の良さやスポーツ性能だけではなく、快適性にもきちんと配慮していることです。
トレッドにある横方向の溝は間隔(ピッチ)がズレるように設計されていることに加え、最適化された横溝の角度のおかげで、タイヤの溝が路面をたたくパターンノイズが増幅するのを軽減し、不快なノイズを極力発生させない工夫がされています。
筆者のGR86はRC(カスタムを前提とした廉価グレード)なので、フロアのアンダーコート(静音・制振剤)がないのですが、それでも声を張り上げることなく自然に会話をすることができます。
今回、ADVAN APEXでいろいろな路面を走りましたが、どの路面を走っても「うるさい」と感じるシーンはありませんでした。