横浜ゴム「ADVAN APEX V601」を一般道とジムカーナ場でインプレッション! ADVANに加わった新たなスポーツタイヤの実力をGR86で試す!【PR】
過敏すぎないステアリングレスポンスは、まさにドライバーの意のまま!
さらに、高い速度でのレーンチェンジを試してみましょう。
ハンドルを切ると力強い手応えを感じながらリニアにクルマの向きが変わりますが、切り始めから過敏に反応するという感じではありません。
切り始めの後に一瞬だけ「タメ」のような時間があり、ハンドルを切った向きと反対側のタイヤに荷重が乗った後、クルマの向きがハンドル操作に対して忠実に変わっていく感じです。
この一連の感覚は1秒にも満たないわずかな時間ですが、筆者はこの感覚がとても良いと感じました。
ステアリング操作に対してクルマの向きが過敏に反応してしまうのではなく、「これくらいハンドルを切るとこれくらい曲がる」というのがハンドルを通してドライバーが感じ取れるからです。その感覚を表現するならば、まさに「意のままのステアリングレスポンス」と言っても過言ではないでしょう。
タイヤをスライドさせた瞬間から分かるコントロール性能の高さ
さて、一般道での性能をひととおり試した後は、クルマをジムカーナ場に持ち込んでドリフト走行でのフィーリングをチェックしてみたいと思います。あまり速度が高くならない場所とはいえ、スポーツ走行なので沢さんには外から見てもらうことにしました。
まずは定常円旋回(パイロンを中心にリアタイヤを滑らせながら回る走行のこと)から試していきますが、滑らせた瞬間から良いタイヤであることが分かりました。ここで滑らせよう、ここで止めよう、というスライドコントロールが思いのままで、右足の動きに対してタイヤが的確に反応してくれます。
高いグリップ性能のおかげで安定したトラクションを得ることができる
それは2速、3速とシフトアップしていっても印象は変わらず、ドリフトでのコーナリング中に路面のギャップを乗り越えた時でも、トラクションがすっぽ抜けてしまうようなことはありません。グリップの限界が高く、トレッドが路面にしっかりと食いついている感覚は、ADVAN APEXのトレッド表面ブロックのリブに採用された「接地圧最適化ラウンドプロファイル」構造が効いていそうです。
一般道でも感じたハンドリング特性は「レスポンシブであり意のまま」でしたが、その印象はドリフト走行でも変わらず、どんなシーンでも扱いやすいタイヤだとしみじみ感じました。
トレッドの減りが均一で綺麗だからパフォーマンスを長時間維持できそう
そしてさらに驚いたのは、気温35度前後のなか2時間ほどドリフト走行を楽しんだにもかかわらず、走行後のトレッド面が非常にきれいな状態に保たれていたことです。
ブロックが欠けたりトレッドが剥がれたりしている部分は全くなく、減り方がとても均一であり、溝も想像以上に多く残っていたのです。
これは、ドリフト走行をするユーザーにとっては非常に大切な要素になってくるので嬉しい性能です。ADVAN APEXならば、ドリフト走行時でも長いあいだ高いパフォーマンスを保てるのではないでしょうか。
ADVANブランドの新スポーツタイヤは人気が出ること間違いなし!
そろそろ結論にいきましょう。ADVAN APEXはいずれかの性能が突出しているのではなく、全ての性能が均等に高いスポーツタイヤだと今回の試乗で感じました。さすがにどこか弱点があるのではと探そうとしましたが、これと言って見当たらないくらいです。
カッコ良さ、ハンドリング性能、ドライグリップ性能、そして快適性能…、その全てを高い次元で満たしているので、たとえ装着する車種がスポーツカーではなくてもその恩恵を十分に感じることができ、幅広い車種にマッチする懐の深さも持っていると思います。
自分のクルマにはどんなタイヤが合っているんだろう。そんな悩みを持っている人は、まずこのタイヤを試してみてはいかがでしょうか。ADVAN APEXは、ADVANタイヤブランドの新スポーツタイヤとして人気が出ること間違いなし。そうしみじみと感じた試乗でした。
[Model:沢すみれ Photo:土屋勇人]