ゴルフ、テニス、そして「グランツーリスモ」!? ダンロップのeスポーツ次世代戦略をGTワールドシリーズファイナルの会場で聞いた
住友ゴム工業が展開するDUNLOP(ダンロップ)ブランドがゴルフ、テニスに続く第3のスポーツ事業の柱として、現在eスポーツ分野への取り組みを強めています。その代表的な事例が、モータースポーツゲーム「グランツーリスモ」とのパートナーシップです。なぜ今ダンロップがeスポーツに力をいれているのか、グランツーリスモ ワールドシリーズが開催された福岡会場にて話を聞きました。
若い世代に「ダンロップ」ブランドを知ってもらうきっかけに
eスポーツに注目した理由のひとつとして挙げられるのが、競技人口の拡大と参加者年齢層の若さです。
ダンロップブランドは高い認知度を有する一方で、若年層におけるブランド好感度の向上が課題とされてきました。
eスポーツ、とりわけグランツーリスモのようなeモータースポーツは、特に10~30代を中心としたグローバルかつ若いユーザー層を多く持ち、ブランドとの新たな接点を生み出す場となっています。

eスポーツへの協賛がもたらす効果や価値について、スポーツ事業の視点から検討が重ねられる中で、若年層へのブランド訴求やグローバル展開との親和性が次第に明確になっていったといいます。
ゲーム内のレースシーンや車両にダンロップのロゴが記載されたタイヤが登場し、世界中のプレイヤーの目に触れる機会が生まれています。
実際に、今回のワールドシリーズファイナルの会場でもダンロップタイヤが装着された車両が手に汗握る熱いハイレベルなバトルが繰り広げられ、競技という緊張感の高い場においてブランドの存在感が示されました。
またeスポーツ分野への取り組みは、社外への発信にとどまらず、住友ゴム工業の社内にも良い影響を与えていると2人は語ってくれました。
そのエピソードのひとつとして、本事業を本格的に取り組むなかで、社内でもeスポーツ大会の開催が実施されたそうですが、そこでこれまでの業務での関係性では表に出ることのなかったゲーム経験者や技術系社員の関心が顕在化し、部門を越えた交流が生まれているとのことです。
経験の違いによって、大会に臨むにあたって時には普段の上司と部下の関係が逆転したりすることもあるといい、こうした動きは組織の活性化や若手社員とのコミュニケーション促進といった面でも、一定の効果をもたらしていると言います。

さらに、トップeスポーツ選手との製品開発を通じて得られる知見も、ダンロップにとって重要な資産となりつつあります。
eスポーツ選手から寄せられるフィードバックは、従来のゴルフやテニスなどのフィジカルスポーツにおけるトップアスリートと共通する高い要求水準を持ち、アームサポーターなどのアイテムやコンディショニングに対する強いこだわりが特長です。
こうしたプロ選手との対話は、ダンロップが展開するeスポーツブランド「ゲーミングマッスル」の新たな製品開発や技術思想につながっていくと話してくれました。
グランツーリスモを起点としたeスポーツへの参画は、ダンロップにとって単なる協賛活動にとどまらず、次世代市場と向き合うための実践的な取り組みです。
リアルとバーチャルの境界が近づく中で、同社はeスポーツを通じて、スポーツとブランドの新しい関係性の可能性を模索し始めています。
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