日産「斬新サニー」まもなく初公開! 旧車の「スカイライン顔」に「シルビアエンジン」搭載! 鮮烈「トーマレッド」採用の“学生製作カスタムカー”「サニースカイライン」 TASで披露へ

日産グループで自動車整備専門学校の日産京都自動車大学校 京都校は、「東京オートサロン2026」でカスタムカー「Sunny Skyline(サニースカイライン)」を披露します。どのようなクルマなのでしょうか。

往年の名車「サニー」と「ハコスカ」を融合

 日産グループで自動車整備専門学校の日産・自動車大学校は、カスタムカーの祭典「東京オートサロン(TAS)」で学生が授業の一環として製作したカスタムカーを披露しています。

 次回、2026年1月に開催される「TAS2026」でも3台のカスタムカーが公開される予定です。

 その1台である、京都校による「サニー」(KB10型)と「ハコスカ」を融合させたカスタムカー「Sunny Skyline(サニースカイライン)」を紹介します。

往年の「サニー」と「スカイライン」が融合!(画像提供:日産・自動車大学校 京都校)
往年の「サニー」と「スカイライン」が融合!(画像提供:日産・自動車大学校 京都校)

 サニーは1966年にデビューした日産のエントリーモデルです。「ブルーバード」よりも1クラス下の大衆向けモデルで、トヨタ「カローラ」のライバルにあたります。

 若々しいデザインや手頃な価格からヒットして、日産ラインナップのボトムレンジを担う一方、初代に設定されたファストバッククーペ(KB10)は、軽快な走りなどからスポーティなイメージを与え、若者に支持されました。

 この初代サニークーペをベースに、京都校 自動車整備・カスタマイズ科の1期生(当時)は2018年の「大阪オートメッセ2018」で、旧車のスタイリングと現代らしいパワフルなスペックを持ち合わせたカスタムカーを製作。大きな反響を呼びました。

 同校でも非常に好評で、教員のなかでも復活を望む声が多く寄せられていたといいます。

 いっぽう、「ハコスカ」とは1957年に登場した日産を代表する「スカイライン」のうち、1968年にデビューした3代目。レーシングカーのエンジンを搭載した「GT-R」をラインナップし、レースで快勝するなど、スカイラインのなかで特にファンが多いモデルです。

 京都校では4期生(当時)がハコスカをベースにしたカスタムカーも製作。コロナウイルスの影響で展示は叶わなかったものの、こちらも注目を浴びました。

 この2つを融合させ、旧車のスポーツクーペ風に仕上げた1台がサニースカイラインです。キャッチコピーは「あの頃の輝きをもう一度」。

 かつて1期生が手掛けたカスタムサニーの復活とともに、日産が誇るハコスカの2台を輝かせたいという気持ちが込められているといいます。

 ターゲットユーザーは45〜55歳のクルマ好きの男性で、ガレージ付きの一軒家に住んでおり、子どもが成人してお金に余裕ができ、趣味車として購入することをイメージ。

 ちょうど同校の教員や学生の父親の世代であり、当時あこがれをもっていた世代の意見を取り入れています。

 車体は1期生のサニーをベースとしつつ、4期生のハコスカのフロントをスワップ。なおサニーはすでにワイドボディ化や「シルビア」(S15型)に搭載される2リッターのスポーツエンジン「SR20DE」が搭載されています。

日産京都校が手掛けるカスタムカー「サニースカイライン(Sunny Skyline)」(画像提供:日産・自動車大学校 京都校)
日産京都校が手掛けるカスタムカー「サニースカイライン(Sunny Skyline)」(画像提供:日産・自動車大学校 京都校)

 エクステリアでは、3Dプリンターで製作したフロントグリルを装着。前回のTAS2025でも3Dプリンターを用いたパーツの製作を行っており、このときの経験や技術が活かされました。

 ハコスカの特徴でもある丸目4灯ヘッドライトのデザインはそのままに、LED化などで最新モデルのような雰囲気を演出。テールランプはボディの変更に伴い、横にずらして再設置と、大掛かりなカスタムになります。

 ボディサイドでは大迫力のあるオーバーフェンダーが目を引きつけます。発泡ウレタンとFRPで製作し、左右でバランスがよくなるよう、細かい調整を何度も繰り返したという難所でした。

 鮮烈な印象を残すボディカラーは、学生が考案した「トーマレッド」を採用。サニークーペもハコスカも当時はレッドが少なく、貴重なカラーだったことが採用した理由だといいます。重厚感ときらびやかな雰囲気が融合したスペシャルなカラーです。

 インテリアは木目などを取り入れてレトロ感を残しつつ、タッチスクリーンのオーディオ装着などによって利便性も確保。「サニーとハコスカの面影を残しながら現代風に」を体現しました。

 今後は車検に適合させ、公道走行を目標としています。

 さて、TAS2026まで3週間を切った12月下旬、最新の製作状況について聞いてみました。

 すでに車両は完成しており、ヘッドカバーの塗装を行ったエンジンの搭載、ハーネスの取り付けなどを行い、エンジンもかかるようになっているといいます。

 ただし、仕上げていくうちに新たに苦労した点も出てきたといいます。

「苦労した点はメッキ塗装です。ヘッドライトカバーやフロントバンパーは、ハコスカの当時のメッキを研磨して再利用していますが、リアバンパーやトランクのエンブレム、ミラー類などは再度メッキ塗装をしました。
 メッキ塗装は本来の塗装よりも難しく、何度も再塗装を繰り返しました」

 クラシカルな雰囲気を演出するのに一役買っているメッキパーツですが、下地塗装の吹付けは難しく、ムラになりやすかったり、メッキのきらびやかな雰囲気を出すのは大変なのだとか。

 しかし、トーマレッドとの相性はよく、またハコスカの当時のパーツにも遜色のない仕上がりで、コンセプトのとおりまばゆく輝く1台が完成しました。

「初めは完成に少し不安もありましたが、無事に完成して一安心しました」(担当学生)

 同校カスタマイズ科のこれまでの歩みと、学生たちの苦労が融合したサニースカイラインの公開に、期待が止まりません。

※ ※ ※

 東京オートサロン2026は、2026年1月9日から11日にかけ、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催予定です。

 なお、日産・自動車大学校では京都校に加え、愛知校でもカスタムカーを製作中です。

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Writer: くるまのニュース編集部

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