トヨタ新型SUV「アーバンクルーザー」発表! 全長4.3mで「ヤリスクロス以上、ハリアー未満」の“ちょうどいいサイズ”採用! 本格的「悪路走破性」が魅力の“タフ仕様”!「100万km保証」の“自信作”が欧州登場!
2025年12月15日、トヨタの欧州法人は新型SUV「アーバンクルーザー」を世界初公開しました。一体どのようなモデルなのでしょうか。
全長4.3m! トヨタ新型SUV「アーバンクルーザー」発表!
トヨタの欧州法人は2025年12月15日、ベルギーのブリュッセルにて、新型SUV「アーバンクルーザー」を世界初公開しました。

“アーバンクルーザー”といえば、かつて日本で展開されていた「イスト」の欧州名や、インド市場などで展開されるコンパクトSUVとしてその名が使われていましたが、今回発表された新型モデルはそれらとは全く異なり、完全な新世代の電動SUVとして生まれ変わっています。
トヨタの電動SUVとしては、すでに「bZ4X」を市場投入し、さらに「C-HR」の次期型なども控えている中で、もっとも販売ボリュームが見込める「Bセグメント」にこのアーバンクルーザーを投入することで、欧州の電動車市場の覇権を握るラインナップを完成させようとしています。
そんな新型アーバンクルーザーは、単なるコンパクトカーの電動化版などではありません。その車体構成には、トヨタの本気が詰まった様々な要素が確認できるのです。
新型アーバンクルーザーの最大のトピックは、その心臓部であるバッテリーとプラットフォームにあります。
BEV専用プラットフォームを採用した車体には、耐久性とコストパフォーマンスに優れたリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーを搭載。容量はニーズに合わせて「49kWh」と「61kWh」の2種類が用意され、航続距離はWLTPモード(燃費や排ガスを測定するための世界共通の新しい試験方法)で最大426kmに達します。
そして何より驚くのが、その品質に対する圧倒的な自信でしょう。トヨタはこのバッテリーに対し、「10年間または走行距離100万km」という、常識外れの長期保証を付帯させました。
これは、年次点検を受けることを条件に、100万km走っても初期容量の70%を維持することを保証するというもので、EV購入の最大の障壁である「バッテリー劣化への不安」を払拭する力強いメッセージとなっています。
デザインテーマに「アーバンテック」を掲げる新型アーバンクルーザーのエクステリアは、都会的な洗練さとSUVらしい力強さを融合。フロントマスクには最新のトヨタデザインである「ハンマーヘッド」モチーフを採用し、鋭いLEDライトとU字型のガーニッシュが先進性を主張します。
ボディサイズは、全長4285mm×全幅1800mm×全高1635mmで、ホイールベースが2700mm。
これは同社のハイブリッドSUV「ヤリスクロス」と比較して、全長で105mm、全幅で35mm、全高で40mm拡大した値で、ひと回り大きな堂々たる体躯が特徴。
それでいながら最小回転半径は5.2mに抑えられており、欧州の狭い石畳の路地や日本の都市部のような環境でも、ストレスなく扱える取り回しの良さを維持しています。
足元には大径タイヤを装着し、グロスブラックのバンパーや張り出したフェンダーが、頼りがいのある“SUVらしさ”を演出しています。
そしてBEV専用プラットフォームの恩恵を最大限に受けているのが、室内空間の広さです。
ホイールベースはヤリスクロスより140mm長く設定し、Bセグメントとは思えないほど広大な居住スペースを実現。
特筆すべきはリアシートの秀逸なパッケージングで、左右分割でスライドおよびリクライニングが可能なリアシートシステムを採用し、後席の足元空間は最大850mmと、大型SUVに匹敵するゆとりを確保しています。
もちろん、荷物をたくさん積みたい時はシートを前にスライドさせたり、格納したりすることで、荷室容量を通常時の310リットルから最大566リットルまで拡大可能。
人と荷物の量に合わせて自在に空間をアレンジできる点は、実用性を重視するユーザーにとって大きな魅力となるでしょう。
走行性能に関しても抜かりはありません。駆動方式は前輪駆動(FWD)に加え、リアに独立したモーターを搭載した四輪駆動(AWD)モデルも設定。
AWDモデルはシステム最高出力184馬力・最大トルク307Nmを発揮し、0-100km/h加速は7.4秒という俊足ぶりを披露します。
さらに、路面状況に応じてトルク配分を最適化する「トレイルモード」や、雪道での安定性を高める「スノーモード」などを搭載し、荒れた路面や悪天候でも安心して走れる本格的な走破性を備えています。
また、冬場の航続距離低下を防ぐヒートポンプ式エアコンが標準装備されている点や、急速充電時にバッテリー温度を最適化するプレコンディショニング機能を備えている点など、EVとしての使い勝手も徹底的に煮詰められています。
インテリアは、10.25インチのデジタルメーターと10.1インチのマルチメディアディスプレイが統合されたフルデジタルコックピットとなっており、物理スイッチを減らしたクリーンな造形が特徴です。
安全面でも、Bセグメントの枠を超えた充実ぶりを見せており、最新の「トヨタセーフティセンス」を全車に標準装備。
衝突被害軽減ブレーキはもちろん、ドライバーの顔を認識して脇見や居眠りを検知するドライバーモニターや、車両周囲を映像で確認できる360度カメラシステムなど、上級車顔負けの先進機能が満載されています。
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このように、トヨタの本気が感じられる新型アーバンクルーザー。
現時点では欧州市場への投入がアナウンスされていますが、そのボディサイズや使い勝手の良さを考えれば、日本市場への導入を期待せずにはいられません。
「ヤリスクロスでは少し狭いが、ハリアーやRAV4では大きすぎる」という層にとって、この電動SUVはまさに“ちょうどいい”選択肢となり得ます。
何より、トヨタが保証する「100万km走れるEV」という信頼性は、電気自動車の普及を加速させる起爆剤になる可能性を秘めており、日本のファンから熱い視線が注がれるのは時間の問題でしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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