トヨタ最新「“5人乗り”ワゴン」が凄い! 「シエンタ」サイズのボディに“めちゃ広ッ車内”&「大開口スライドドア」採用! 最上級より「20万円以上オトク」なジャパンタクシー最安モデルとは?
タクシー需要が高まる中、導入しやすさが魅力的なジャパンタクシーの最安グレード「和(なごみ)」。上級仕様の快適性を保ちながら、必要な装備に絞ることで高いコストパフォーマンスを実現しています。
実用性を重視の最安モデル
近年、訪日外国人観光客の増加やキャッシュレス決済の普及によってタクシー需要が高まるなか、タクシー業界では車両の快適性や安全性向上が大きなテーマとなっています。
こうした環境変化に合わせ、トヨタは2025年6月2日に「ジャパンタクシー」の一部改良を発表し、同日より発売を開始しました。一部改良によって、使い勝手が向上し、安全性能もさらに高められています。
そんなジャパンタクシーの中でも最も手頃な価格で選べるモデルとは、一体どのような特徴を持つのでしょうか。

2017年10月、「次の日本に、いらっしゃいませ。」というキャッチコピーとともにデビューしたトヨタ「ジャパンタクシー」は、タクシー専用車として瞬く間に高い人気を獲得しました。
同車は乗客や乗務員から寄せられたフィードバックを反映しながら改良を重ね、「いま求められている使いやすさ」を追求。日本ならではの“おもてなし”の心を形にした機能が随所に盛り込まれています。
現行モデルでは、発売当初からの一部改良を通じて、使い勝手と安全性能が着実に向上しています。
使い勝手の面では、LPGタンク容量を52リッターから58リッターへ拡大し、航続距離を延伸。メーターの意匠変更により視認性も改善されました。さらに、天井サーキュレーターの吹き出し口フィンが可動式となり、利用者自身で風向調整ができるようになっています。
安全性能では、「Toyota Safety Sense」に先進機能が追加され、対応できる事故形態が拡大。昼間の歩行者検知に加え、プリクラッシュセーフティの検知範囲が広がりました。また、急な操舵による車線逸脱を抑制する「緊急時操舵支援機能」も新たに装備されています。
このほか、安全・安心装備として、従来の車線逸脱警報に加え、車線逸脱抑制機能付きのLDA(レーンディパーチャーアラート)、「ヘルプネット」「eケア」も標準装備しています。
ジャパンタクシーには2つのグレードが設定されていますが、なかでも最も手頃な価格で選べるのが「和」です。
和のボディサイズは全長4400mm×全幅1695mm×全高1750mm、ホイールベース2750mmと、トヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」に近いサイズ感で、取り回しの良さと車内空間のゆとりをバランスよく両立したパッケージが特徴です。
エクステリアは、スクエアな低重心の安定したフォルムをベースに、大きなリアスライドドアや低床フロアにより乗降性を高めています。
一方で和グレードでは、コストを抑えながら耐久性を確保するため、フロントグリルやリアバンパー、ガーニッシュ、アウトサイドドアハンドル、電動リモコンフェンダーミラーなどが素地仕様となっています。
上級グレードがメッキの加飾パーツで上質さを演出しているのに対し、和グレードは実用性を前面に出した仕上げです。
足まわりには185/65R15タイヤとスチールホイール(樹脂フルキャップ/シルバーメタリック塗装)を採用し、耐久性や整備性を重視したタクシー用途らしい仕様となっています。
また、リアコンビネーションランプの一部ランプが省かれ、ヘッドランプもハロゲン(マニュアルレベリング機能付)+クリアランスランプを採用するなど、必要十分な装備にまとめられています。
ボディカラーは「ブラック」「スーパーホワイトII」「深藍(こいあい)」の3色展開。深藍は“ジャパンブルー”として海外からも高く評価される、日本らしさを象徴した色となります。
インテリアは5人乗りレイアウトを採用しつつ室内スペースを最適化し、乗務員の操作性や快適性に配慮した設計です。
和グレードでは、日常利用を想定した温かみのある「琥珀(こはく)」色が基調となり、落ち着いた雰囲気を演出しています。
また、和グレードではステアリングホイールやシフトレバー、インサイドドアハンドル、サイドレジスターなどがブラック仕様となっており、上級グレードの匠がメッキ加飾を採用するのに対し、よりシンプルで実用的な内装となっています。
さらに、匠グレードで装備される天井サーキュレーター(上下調整式)やリアシートヒーターは和では未装着。必要な装備に絞り価格を抑えつつ、タクシーとしての基本的な快適性は確保しています。
安全装備についても妥協はなく、次世代予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準搭載。多方面からドライバーをサポートする機能が備わっています。
パワートレインは1.5リッターLPGハイブリッド専用の1NZ-FXPエンジンを採用し、WLTCモードで16.5km/Lの優れた低燃費を実現。
最高出力74ps、最大トルク111Nm、システム最高出力100psと、タクシー用途に十分な動力性能も確保しています。
こうした装備を備えながら、「ジャパンタクシー 和」の価格(消費税込み)は 345万5100円 と、最上級モデルの匠グレード(368万600円)より22万円以上安価な価格設定で、最も購入しやすいモデルとなっています。
Writer: 紫苑玲
栃木県在住。新車、軽貨物、車の中古買取相場、テック、金相場などのジャンルで記事を執筆するフリーランスライター。ドライブが趣味。SUVとスポーツカーの2台を使い分け中。自宅前が登山道のため、緊張感がある車生活を送っている。









































