“年末年始”クルマでのお出かけに要注意! どんなトラブルが多い? JAF「約12秒に1件」出動のデータも 気をつけたいことは?

年末年始はクルマを使って遠方に旅行や帰省をする人もいますが、その際に気をつけたいのがクルマのトラブルです。一体どのようなトラブルが多いのでしょうか。

多いのは“バッテリー”や“タイヤ”関連! クルマの不具合に注意

 年末年始は旅行や帰省などのため、クルマを使った移動が多くなります。すでに旅行・帰省の計画を立てている人も少なくない時期ですが、その際に気をつけたいのがクルマのトラブル。

 一体どのようなトラブルが多く発生しているのでしょうか。

年末年始に注意したいクルマのトラブルは?(画像はイメージ、y.uemura/PIXTA)
年末年始に注意したいクルマのトラブルは?(画像はイメージ、y.uemura/PIXTA)

 特に普段あまりクルマを運転しない人の場合、しばらく使用していなかったクルマに不具合が生じたり、不慣れな場所での運転で事故を起こしたりすることがあります。また、年末年始は積雪によってスリップ事故が起きやすい時期でもあります。

 2024年12月にJAFが公表したデータによると、2023年12月29日~2024年1月9日までの年末年始期間にJAFが出動した件数は8万6361件にのぼり、「約12秒に1件」の割合でクルマのトラブルが発生している状況でした。

 なお、年末年始に出動件数が多かったのは以下のようなトラブルです(対象期間は2024年12月28日~2025年1月6日まで)。

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1位 過放電バッテリー 3万4319件(全体の42.47%)
2位 タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足 1万802件(13.37%)
3位 破損/劣化バッテリー 8652件(10.71%)
4位 落輪・落込 4575件(5.66%)
5位 事故 2497件(3.09%)
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 1位と3位にあるように、バッテリーのトラブルが多い状況がうかがえます。バッテリーの過放電とはバッテリーの電力が枯渇した状態でさらに放電してしまうことで、「バッテリー上がり」を引き起こします。

 クルマのライトや室内灯を消し忘れてつけっぱなしにしたり、長期間クルマを使用しなかったりするとバッテリー上がりを起こし、クルマのエンジンがかからなくなるため注意が必要です。

 加えて、短距離走行を繰り返した場合もバッテリー上がりにつながるおそれがあり、日頃からある程度クルマを走らせておくことが大切です。

 遠方へ外出する前には、あらかじめバッテリーの交換時期を確認する、ガソリンスタンドでバッテリーの無料点検をおこなうなど、事前に対策を講じておくと良いでしょう。

 また、2位にランクインしているとおり、タイヤのトラブルも発生しやすい状況にあります。タイヤのパンクは、道路上に落ちていた釘が刺さったりタイヤを縁石に擦ったりすることで発生し、徐々に空気が抜けていく状態をいいます。

 その一方、タイヤのバーストはタイヤが大きな音とともに一気に破裂する現象をいい、タイヤのパンクや空気圧不足などを放置して走り続けると発生しやすくなります。

 出発前にはバッテリーの状態とあわせて、タイヤに釘やガラスが刺さっていないか、傷が入っていないか、適切な空気圧かどうかなどを点検しておきましょう。

 意外と知られていませんが、タイヤの空気圧は不足していても、逆に過多であってもバーストの原因となる可能性があり、車種によって決められた適正な空気圧に合わせることが重要です。

 ちなみに適正な空気圧はクルマの取扱説明書や、運転席ドア付近に貼られた空気圧表示シールなどで確認できます。

 そして4位にあるように、クルマの走行中にタイヤが道路の側溝や段差などに落ち込む落輪トラブルも多く発生しており、これは普段走り慣れていない道を走行することによって起きると考えられます。

 また、慣れない道を走行する際は道路標識を見落として事故につながるおそれもあります。年末年始の時期は道路の凍結や積雪も予想されるため、いつも以上に慎重な運転を心がけるべきでしょう。

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 上記のほか、クルマの鍵を車内に置いたまま外に出て、誤ってドアをロックしてしまう「キー閉じ込み」や、走行中の「燃料切れ」なども多く発生しています。

 クルマの鍵は肌身離さず持っておくほか、しっかりと出発前の点検をおこなっておくことが肝要です。

【画像】「ええぇぇ!」 これがバッテリーあがりの「対処方法」です!(15枚)

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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