日産の「新型“7人乗り”ラグジュアリーカー」がスゴい! 徹底した“和風テイスト”で高級感は「センチュリー」超え!? 気合い十分な新型「エルグランド」は“トップ・オブ・ミニバン”の称号を奪還できるのか
「ジャパンモビリティショー2025」で、日産は4代目となる新型「エルグランド」を公開しました。全刷新された新型エルグランドとは、どのようなクルマなのでしょうか。
走りは鋭く! 見た目は上品に! 別格の4代目が登場
日産は2025年10月29日、「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」の会場で、新型「エルグランド」を世界初公開しました。
現行型は15年働いた孝行者。大刷新の新型はどのような仕上がりなのでしょうか。

現在、「トップ・オブ・ミニバン」の名をほしいままにしているトヨタの高級ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」も、初代エルグランドがいなければこの世に登場していなかったでしょう。
それくらい、エルグランドの初代モデルが市場に与えた影響は大きかったのです。
ミニバンはそれまで、商用ワンボックスバンの延長線上にあったクルマだったのですが、この流れをエルグランドが180度変えました。ラグジュアリーという価値観をミニバンに与え、爆発的な大ヒットを記録したのが、初代エルグランドです。
初代の登場が1997年のこと。それから30年弱、気付けばすっかりライバルモデルに大きく溝を開けられてしまったエルグランドが、4代目モデルで追撃を図ります。
4代目エルグランドのボディサイズは、全長4995mm×全幅1895mm×全高1975mmという堂々としたもの。
ボディカラーはブロンズ系とブラックのツートーンでまとめられており、日産はこれを「FUJI DAWN(富士の黎明の一瞬を切り取ったような高貴さや格式の鷹を象徴する色)」としています。
他にも内外装には、日本の伝統的な文様を現代的に解釈したパターンがあしらわれており、トヨタ「センチュリー」のような荘厳さまで感じる仕様。
搭載されているパワートレインは、第三世代のハイブリッドシステム「e-POWER」です。新開発の発電特化型1.5リッター3気筒ターボエンジンに、モーター・発電機・インバーター・減速機・増速機の主要部品を1つにまとめた「5in1電動パワートレインユニット」で構成されています。
また、駆動系には日常からワインディングまであらゆるシーンで走行性能を飛躍的に向上させる「e-4ORCE」が大きく進化。日常シーンでは、前後モーターのトルクをバランスよくコントロールし、走り出しや加減速による車体の揺れを抑えます。
旋回中には、モーターとブレーキの統合制御に加えて、リアモーターのトルクを積極的に活用することで、より気持ちの良いコーナリングを実現しているのです。
もちろん日産の先進運転支援システムである「プロパイロット」と「プロパイロット2.0」を搭載。プロパイロットでは、新たに渋滞時に時速50キロ以下のスピードでハンズオフ走行が可能となっています。

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デザイン・走り・質感、どれをとってもアルファード/ヴェルファイアに負けていない新型エルグランド。現行型では少し元気のない時期も続いていましたが、これも全方位で隙の無い4代目が出てくるまでの充電期間だったのでしょう。
特に、ミニバンで重視される居住性だけでなく、クルマとしての基本的な「走り」の部分を大きく磨いてきたエルグランド。FRベースで小気味いい走りをしていた初代モデルを彷彿とさせる走行性能は、多くの人を虜にしてくれるはず。
具体的な発売時期は来年2026年夏頃になる模様です。
トップ・オブ・ミニバンの称号を取り返すことができるのか、新型エルグランドの一挙手一投足から目が離せません。
Writer: 赤羽馬
金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。





































































































