日産「新型エルグランド」は“540万円”超え!? ボディ大型化で「アルファード」に対抗か! 超パワフルな「1.5リッター3気筒ターボ×e-POWER」搭載で“高級ミニバンの頂点”へ!
パワフルな「1.5リッター3気筒ターボ×e-POWER」搭載!
16年ぶりのフルモデルチェンジですから、パワーユニットも大きく変わります。
新型エルグランドは、全車がハイブリッドの第3世代e-POWERと、後輪をモーターで駆動する4輪駆動のe-4ORCEを搭載。ガソリンエンジンや2WDは用意されません。
第3世代のe-POWERは、1.5リッター直列3気筒ターボエンジンが発電を行い、モーターがホイールを駆動します。
この1.5リッターターボはe-POWER専用にチューニングされており、効率の優れた一定の回転域だけを回します。速度が変化しても、エンジン回転数はほとんど上下しません。

エンジンを高効率な一定の回転数で回すため、平坦路を走る時などは、発電量が電力消費量を上まわる場面もあります。その時には、余裕のあるリチウムイオン電池に充電して、エンジンを停止させて走る距離を長くします。
新型エルグランドに搭載される第3世代e-POWERの動力性能は、前後のモーターの相乗効果によるシステム最高出力が250kW(340馬力)前後、システム最大トルクは530Nm(54kg-m)前後と予想されます。
ラージサイズミニバンとしても十分パワフルな性能で、モーター駆動ですから、アクセル操作に対する反応も機敏です。多人数で乗車しても、動力性能に余裕があります。その割に燃料消費量が抑えられるので、WLTCモード燃費は17km/L前後になるのではないでしょうか。
サスペンションは、前輪がストラット、後輪はマルチリンクの4輪独立懸架です。ショックアブソーバーの減衰力を電子制御で調節するインテリジェントダイナミックサスペンションも採用され、プラットフォームも刷新されるため、走行安定性と乗り心地が大幅に向上します。
乗り心地はライバル車のアルファードと同等で、走行安定性は、高級ミニバンでトップのクルマ造りを目指します。
装備は安全面と運転支援機能が向上します。運転支援機能では、「プロパイロット」を幅広いグレードに標準装着して、オプション、あるいは上級グレードにはさらに高度な支援を行う「プロパイロット2.0」も採用されます。
プロパイロット2.0は、高速道路では、ステアリングホイールから手を離しても運転支援が続き、アクセル/ブレーキペダルの操作も含めて、ドライバーの負担を大幅に軽減します。ベーシックなプロパイロットも、高速道路の渋滞で時速50kmを下まわる時には、ステアリング操作を支援します。
そして2027年の後半から2028年に掛けて、AIを使ったプロパイロット2.0の進化版も採用。この機能では、高速道路に加えて、街中でもステアリング/アクセル/ブレーキ操作が支援されます。
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新型エルグランドは、大人気のアルファードをライバル車に据えて、居住性、積載性、動力性能、走行安定性、乗り心地、燃費、安全装備、運転支援機能まで、さまざまな性能を進化させます。
第3世代のe-POWERとe-4ORCEを全車に搭載するため、価格は540万円以上と予想されますが、人気を集めて好調に売れるでしょう。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。
























































