美しいボディに注目! 全長4.9mの新型「“4WD”セダン」登場! 「500馬力超え」パワトレ搭載の“高性能モデル”! ポルシェと共同開発のアウディ「S6 e-tron」の実力とは

アウディジャパンは2025年7月24日、新型「A6 e-tron」シリーズと高性能グレード「S6 e-tron」を発表しました。同ブランドが推し進めるBEV戦略の中核を担うモデルで、今回はS6 スポーツバックe-tronに試乗。その走りや快適性について、モータージャーナリスト萩原秀輝氏がレポートします。

新プラットフォーム採用で進化した注目ポイントは

 アウディは2025年、BEV(電気自動車)ラインナップの強化を本格化させました。その象徴となるのが新型「A6 e-tron」シリーズと、さらに高性能なスポーツグレード「S6 e-tron」です。

 今回はS6 スポーツバックe-tronを試乗し、その走りと特徴を詳細にレポートします。

PPE採用の新世代EVとして誕生したS6 e-tronの力強いフォルム
PPE採用の新世代EVとして誕生したS6 e-tronの力強いフォルム

 アウディは、BEV攻勢を展開中です。2025年3月と10月にSUVの「Q6 e-tron」とクーペSUVの「Q6 e-tronスポーツバック」、7月には4ドアクーペ的な「A6 e-tron」とワゴンボディの「A6 e-tronアバント」を投入しています。

 いずれも、ポルシェと共同開発した新世代のPPE(プレミアム プラットフォーム エレクトリック)を採用。ちなみに、ポルシェは新型「マカン エレクトリック」にPPEを投入しています。

 その一方、エンジン車用には新世代のPPC(プレミアム プラットフォーム コンバッション)を投入。2月に4ドアクーペ的な「A5」とワゴンボディの「A5アバント」、7月にSUVの「Q5」とクーペSUVの「Q5スポーツバック」を立て続けに国内で販売開始しました。

 ここで整理する必要があるのは、モデル名に組み合わされるアルファベットと数字です。アルファベットは、Aがローフロア(セダン系)でQがハイフロア(SUV系)になりSは高性能版を意味します。

 一部に偶数はエンジン車で奇数がBEVになるとの報道がありましたがそれは改められ、数字はボディサイズと車格に基づくボディ番号になるとのこと。なお、本国ではエンジン車の新型A6が発表されています。

 さて、ここではA6 e-tronと高性能版のS6 e-tronについて紹介しましょう。

 ボディサイズは、国内で販売が継続しているエンジン車の現行型A6に対して少し短くより幅広でかなり高い、全長4930mm×全幅1925m×全高1495mmとなります。

 クーペスタイルなのでフォルムは伸びやかに見えますが、実際の車高は低くありません。その理由は、後半で解説します。

 エクステリアのデザインは、フロントのボディと同色の開口部がないグリルでBEVであることを主張。シャープなデイタイムランニングライトを備え、その下には目立たないようにヘッドライトを配置しています。リアはライトのエレメントが一直線で結ばれ、その中央にはアウディの4リングスが輝きを放ちます。

 サイドは、前後ともに張り出した筋肉質のブリスターフェンダーがアウディらしさを印象づけます。

 インテリアには、MMIパノラマディスプレイを装備。運転席の正面が11.9インチで中央は14.5インチのモニターが、曲面構成で連続しています。

 さらに、オプションで助手席の正面に10.9インチのモニターを加えればエンターテイメントを楽しむためのデジタルステージが形成されます。

 パワーユニットは、A6が前に280kW(380馬力)でS6は前後に計405kW(550馬力)を発揮するモーターを搭載。フロア下にはPPEのために新開発されたリチウムイオンバッテリーを敷き詰め、一充電走行距離はA6が769kmでS6が726kmに達します。

 さらに、オプションのレンジプラスパッケージを選べばA6で846kmまで伸ばすことが可能です。

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