トヨタ新型「RAV4」“ロリンザー仕様”初公開! 約334万円&2リッター「純ガソリン」もアリな「大人気クロスオーバーSUV」のワイルドモデル中国に登場
トヨタは新型「RAV4」のオフロード向けカスタムモデルを、2025年11月21日に開幕した広州モーターショー2025にて初公開しました。本格ワイルド仕様となって登場したこの一台、いったいどのようなカスタムが施されているのでしょうか。
ドイツのカスタムメーカー“ロリンザー”が手掛けたワイルドカスタム!
2025年11月21日に開幕した広州モーターショー2025にて、トヨタは新型「RAV4」のオフロード向けカスタムモデルを公開しました。
いったいどのようなクルマなのでしょうか。

1994年に誕生したRAV4は5ナンバーサイズの小型クロスオーバーSUVとして、バブル経済崩壊後のアウトドアブーム真っ只中に投入されました。
2025年5月には6代目モデルが発表されましたが、パワートレインは純ガソリンモデルを廃止、ストロングハイブリッド(HEV)とプラグインハイブリッド(PHEV)のみとなって話題を呼びました。
RAV4の人気は中国でも高く、毎月2万台前後を販売しています。トヨタは中国にて第一汽車との「一汽トヨタ」、広州汽車との「広汽トヨタ」の2つの合弁会社を設けていますが、RAV4は前者、そして後者では姉妹車「ワイルドランダー」を製造・販売しています。
広汽トヨタのワイルドランダーは月間1万台前後を売り上げており、RAV4と合算すると中国でテスラ「モデルY」に次いで人気なSUV車種となります。
2025年11月19日には中国でも新型RAV4が発表されました。基本的な部分は日本仕様と同一なものの、中国仕様のエクステリアは日本仕様における「ADVENTURE」モデルに準拠しています。
一方、広汽トヨタが製造・販売する姉妹車「ワイルドランダー」ではRAV4の「CORE」モデルをベースとしており、中国ではそれぞれ別車種として展開される形です。
また、日本や北米ではHEVもしくはPHEVのみのラインナップとなったのに対し、中国ではA25A-FXS型2.5リッター直列4気筒エンジン(一汽トヨタではA25Fと呼称)搭載の「2.5リッターHEV」、M20A-FXS型2.0リッター直列4気筒エンジン(一汽トヨタではM20Hと呼称)搭載の「2.0リッターHEV」、そしてM20A-FKS型2.0リッター直列4気筒エンジン(一汽トヨタではM20Dと呼称)搭載の「2.0リッター純ガソリン」の3種類で展開されます。
純ガソリンモデルをエントリーモデルとして残すことによって、価格帯を下げてより多くの人に届くようにしているものと予想されます。
そんな中、2025年11月21日からスタートした広州モーターショー2025にて、トヨタはRAV4のカスタムモデルを公開しました。
公開されたのは「RAV4 IRON GO CONCEPT」と呼ばれるモデルで、ベースは広州モーターショー2025の開幕直前に発表された中国仕様のRAV4となります。エクステリアはサンドカラーを基調に、後部では山をモチーフとした模様などをあしらったラッピングを施しています。
この特別な1台は多種多様なクルマのカスタムを手がける「ロリンザー」とのコラボレーションで誕生しました。ロリンザーと言えばメルセデスベンツなどの高級セダンを手がけるドイツの会社のイメージが強いですが、一方で中国法人は独自の進化を遂げており、現在では高級ミニバンやオフロード車のカスタムを中心に展開しています。
フロントバンパーには下のグリルを覆うスキッドプレート付きブルバーに加え、LEDライトやイエローフォグが追加されています。ルーフには前方と左右にライトバーを備えたルーフラックや収納ケース、格納式タープだけでなく、上部へのアクセスを容易にさせるリアゲートのラダーも備えており、本格的なアウトドア趣味を楽しめる仕様です。
足元は減衰調整機能つきの別タンク式ショックアブソーバーでリフトアップされているほか、マットブラック仕上げの17インチオフロード用ホイール、そしてLT235/65R17サイズのオフロードタイヤでラギッドな雰囲気を演出しています。
リアバンパーやフロントスキッドプレートには「ロリンザー」のエンブレムがあしらわれていることから、これらアクセサリーは今後ロリンザーが新型RAV4向けに投入することでしょう。
なお、中国仕様のRAV4は2.0リッターHEVが15.18~16.98万元(約334万1000〜373万6000円)、2.0リッター純ガソリンが16.18〜17.18万元(約356万1000〜378万1000円)、2.5リッターHEVが19.48~21.08万元(約428万6000〜463万4000円)で販売されています。
四輪駆動モデルは2.0リッター純ガソリンと2.5リッターHEVのみに設定されており、2.0リッターHEVは前輪駆動のみと、2.5リッターHEVよりも安く買えるモデルとして設定されています。
Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト
下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。





































































