ホンダ斬新「“ハイルーフ”軽トラ」! 車内が「めちゃ広ッ!」で超快適! ユニークな“2段の荷台”は仕事や「アウトドア遊び」でサイコー! 先進的“サイバー顔”も採用した「軽商用車」ホビックとは!

ホンダがかつて提案した斬新な軽トラック「HOBICK」とは一体どのようなクルマだったのか、その意義を振り返ります。

ホンダ斬新「“ハイルーフ”軽トラ」はサイバー顔!

 2025年10月29日から11月9日まで開催された「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」では、各メーカーから未来のモビリティに対する大胆なビジョンが提示され期待が高まりましたが、同時に、過去のモーターショーで発表された先見的なコンセプトカーの存在も、技術の進化を物語る重要な指標となります。

 この記事では、ホンダが2004年の「第38回 東京モーターショー」で初公開した斬新な軽トラック「HOBICK(以下、ホビック)」が提示した、軽商用車の新しい可能性について振り返ります。

ホンダ斬新「“ハイルーフ”軽トラ」はサイバー顔!
ホンダ斬新「“ハイルーフ”軽トラ」はサイバー顔!

 ホンダは当時のモーターショーで、「ひとり一人がいきいきと」というテーマを掲げ、モビリティの多様性を追求しました。

 その中で、従来の商用車の概念を根本から覆す試みとして開発されたのが今回取り上げるホビックです。

 車名が英単語の「ホビー(HOBBY)」と「トラック(TRUCK)」を組み合わせたものである通り、「趣味のためにとことん使い尽くせるトラック」という、極めてパーソナルなコンセプトのもとに設計されました。

 ホビックのボディサイズは、全長3395mm×全幅1475mm×全高1880mmと、軽自動車規格いっぱいに収められながらも、乗用車のような快適性と多用途性を両立させています。

 最大の技術的特徴は、アレンジ自在な「上下2層構造」の荷台スペースと、キャビンの変形機構にあります。

 エクステリアは、丸みを帯びた柔らかいボディ形状に、クリア感を強調した先進的なフロントグリルを採用。

 荷台下段のサイドウインドウやLEDを採用したシースルーリアコンビランプなど、細部にまで個性が光ります。

 この荷台のカーゴシェルは左右両開きとなっているので、上段に自転車などの趣味のギアを積み、また下段にはキャンプ用品などのすぐに使わない荷物を収納するなど、多様なシーンに合わせた自由な使い方が可能です。

 インテリアは、商用車の雰囲気を残しつつも、パーソナル感を高めたデザインが施されています。

 運転席はシートスライドとアームレストを装備し、乗用車のように快適なくつろぎを追求。

 さらにホビックの設計思想を象徴する機構が、助手席と荷台の活用法でしょう。

 助手席の背もたれを前に倒してシートを足もとに収納し、荷台と車内スペースの境となるボードを取り外すことで、荷台から車内へとつながるフラットな空間が誕生。

 このスペースを活用することで、最大2500mmもの長尺物を積載することが可能となり、趣味のアイテムを運ぶ際の制約を大きく取り払いました。

 内外装にはイエローが多用されたポップなデザインも相まって、当時の軽トラックのイメージを良い意味で覆すユニークな一台でした。

 このようなホビックが提示した「人間尊重」の思想に基づいた商用車の未来像は、当時の市場には早すぎたと言えるのかもしれません。

 残念ながら、このコンセプトカーは市販化に至らず、また現在、ホンダのラインナップからは軽トラック自体が無くなっています。

 しかし、もしこのモデルが、昨今のアウトドアブームや車中泊のニーズが高まる時代に登場していれば、新たな需要を生み出し、市場に受け入れられていた可能性は高いでしょう。

 ホビックは、そのコンセプトの先進性から、日本の自動車史に記憶されるべき「誕生が早すぎたモデル」として、今もなお語り継がれているのです。

【画像】超カッコイイ! これがホンダ斬新「ハイルーフ軽トラ」です!(18枚)

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Writer: くるまのニュース編集部

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