2000万円超えで「4人乗り」! トヨタの最高級モデル「センチュリー」“ほぼ買えない”って本当? 匠の手作業×「快適重視」の後席が凄い! 所有できる「選ばれし者」の条件とは?
トヨタの最高級乗用車「センチュリー」の最新情報を、販売店に聞いてみました。
「選ばれし者」だけが手にすることができるトヨタ「センチュリー」
トヨタ「センチュリー」は、まごうことなき最高級乗用車に位置しています。2023年5月には史上初となる5ドアSUVタイプが追加され、新たなショーファーカーの形を定義づけました。
1ブランド化が発表され、注目が集まるセンチュリーについて、購入条件などの最新情報をトヨタのディーラーに問い合わせてみました。

2018年6月、21年ぶりとなるセンチュリーのフルモデルチェンジが発表されました。3代目となるセンチュリーは、「継承と進化」を開発テーマとしており、ひとめで「センチュリー」と分かるデザインにまとめられています。
センチュリーに課せられた「匠の技」と「高品質のモノづくり」を継承しつつ、ハイブリッド化による高い環境性能と、新しい魅力が与えられた内外装のデザイン、そしてショーファーカーとしてふさわしい先進・快適装備を持つクルマとして生まれ変わったのです。
その後、2023年9月、「新しいセンチュリー」が追加されます。
見た目は5ドアSUVのシルエットですが、従来のモデルを「センチュリー(セダン)」と位置づけ、追加モデルは「センチュリー」と呼称されています。
このモデルは「The Chauffeur(ザ・ショーファー)」をコンセプトに、後席の乗員への配慮だけでなく、ドライバーにとっても快適な移動を実現できるよう工夫を凝らした設計の室内空間となっています。
まさに、センチュリー(セダン)ならではの静粛性を受け継ぎつつ、新開発のV型6気筒 3.5リッタープラグインハイブリッドシステムを搭載するなど、これからのショーファーカーにふさわしいデザインや環境性能、力強く爽快な走りを両立したモデルなのです。
センチュリーのボディサイズは全長5205mm×全幅1990mm×全高1805mm、ホイールベースは2950mm、前後席間距離は1220mmで定員は4名です。
車両本体価格(消費税込)は2700万円。センチュリー(セダン)が2080万円であることを考えると、620万円も高額です。
そんなセンチュリーですが、2025年10月13日、トヨタのオウンドメディア「トヨタイムズ」の特別生放送において、「センチュリー」が独立した1つのブランドとして展開されることが発表され、今後、ますます注目度が高まっていくことが予想されます。
さて、どちらのセンチュリーともに、「単にお金持ちというだけでは手に入れることができないモデル」という話をしばしば耳にします。
実際のところどうなのか、10月中旬に首都圏にあるトヨタディーラーに問い合わせてみました。
「トヨタが誇る『センチュリー』というブランドであり、モデルであるため、ご来店いただいてそのままご商談……といったモデルではないのです。
センチュリーに関することを熟知した『センチュリーマイスター』が接客を担当いたします。
どの販売店にも在籍しているというわけではないので、まずは面談申込の専用サイトにアクセスしていただき、事前審査をお願いしております。
事前審査を通過したお客様は『センチュリーマイスター』とご面談いただき、より具体的なご商談に進みます。
ただし、事前審査およびご面談後、ご希望に添えない場合もございますので、あらかじめご了承ください」
気になったので、別のトヨタディーラーにも問い合わせてみましたが、やはり同様の回答でした。
「これまで当社でおクルマをご購入されたことがないお客様が、センチュリー(両モデルともに)のご契約にいたるのは……大きな声では申し上げられないのですがかなり厳しいかもしれません。
その理由として『転売への懸念』がございます。センチュリー(セダン)の月販基準台数は50台、センチュリーは30台と設定されています。
いずれのモデルも、少量生産・少数販売のモデルであることはたしかです。
トヨタにとっても特別なモデルであり、センチュリーというクルマ(ブランド)の在り方にご理解いただき、ある意味では共感してくださる方、大切に所有して欲しいという想いがメーカーにもあるのではないかと感じています」
少なくとも、「キャッシュで買えるから」といってすぐに売ってもらえるモデルではないことは現在も変わらないようです。
さまざまな意見や考えがあると思いますが、「オーナーに相応しい」と認められた人だけが手にすることができる、特別な日本車があってもいいように感じます。
もし、街中でセンチュリーを見かけたら……それは「選ばれし者」であることは間違いなさそうです。
Writer: 松村透
株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。











































































