エスティマやアクアも…なぜマイナーチェンジばかり? 新車をフルモデルチェンジをしなくなった理由とは
長年にわたって何の改良も施さない放置された車種も
その一方でマイナーチェンジも大切です。フルモデルチェンジのような機能の大幅な刷新はできませんが、2年ごとに走行性能、燃費、安全装備まで踏み込んだマイナーチェンジを行えば、商品力を高く保てるからです。
最近は長年にわたって何の改良も施さない放置された車種も見られますが、売れ行きは下がり、そのクルマが可衰想に思えることもあります。
逆にフルモデルチェンジの直前まで地道な改良を続けると、売れ行きは下がりにくく、メーカーのイメージも高まります。自社の商品を最後まで責任を持って改良することは、商品に対する深い愛情の表現でもあり、消費者の共感を呼ぶからです。商品力を大幅に進化させるフルモデルチェンジと、細かく改良するマイナーチェンジを効果的に行うことが大切なのです。
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Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。