えっ…!「ETCゲートが開かない」!? まさかの「ETCレーン」トラブル多発! カード「挿しっ放し」がエラーの原因になることも? 正しい「対処法」とは
高速道路のETCゲートで「えっ、開かない!?」… 意外に多いETCゲートでのトラブル。焦らず安全に対処するために、覚えておきたいポイントを整理しました。
「STOP」表示が出たらどうする? ETCゲートが開かないときのNG行動と正しい対処
高速道路の料金所で、ETCゲートが開かずヒヤッとした経験はありませんか。
意外に多く発生しているETCゲートでのトラブル。万が一の際に慌てないための対処法と、日常的にできる予防策について紹介します。
![「えっ、開かない!?」まさかの事態を避けるにはどうしたら良いのか[イメージ画像:AdobeStock]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/11/20251114_AdobeStock_277023059_000.jpg?v=1763101913)
いまや高速道路を利用する際の「標準装備」といっても過言ではないETC(Electronic Toll Collection System:電子料金収受システム)。NEXCO東日本によると、2025年8月時点でのETC利用率は95.2%。ほとんどのクルマがETCを利用しています。
ETCは、車載器にカードを挿入した状態で専用レーンに時速20キロ以下で進入することで、料金所ゲートのアンテナと車載器が無線通信を行い、料金所のバーが開く仕組みとなっていますが、何らかの理由で不具合が生じるとこのバーが開かないことも。
福岡北九州高速道路公社(都市高速2社)によると、2021年度に「ゲートが開かずに急停止した件数」は約12万5400件にも上ったそうです。
筆者(くるまのニュースライター 河馬兎)も以前、ETCレーンに進入した際に突然「STOP」と表示され、あわてて停車。係員さんに対応してもらった経験があります。
では、もしゲートが開かなかったらどうするべきなのでしょうか。
ゲートが開かないときは、まずその場で停車し、バックせずにインターホンで係員に連絡します。料金所ごとに設置されている「係員呼出ボタン」を押せば、状況を確認したスタッフが指示を出してくれます。
このとき勝手にETCカードを抜き差ししたり、エンジンを切ったりせず、係員の案内に従いましょう。焦って無理に突破してしまうと、バーや設備を破損し、損害賠償の対象になる可能性もあります。冷静な対応が何より重要です。
この「ゲートが開かない」原因の多くは、NEXCO中日本によると、「カード未挿入」や「カードエラー」とのこと。「挿しているつもりだった」「カードの有効期限が切れていた」「接触不良を起こしていた」など、ドライバーの確認不足が主な原因となっているようです。
またノンストップ型のETCレーンでは、わずかな認識タイミングのズレがエラーの原因になることも。ゲート進入時には前走車との車間を十分にとり、時速20km以下を守って進入するようにしてください。
このほか、車載器にカードを挿しっぱなしにしておいたことによる破損も、ETCゲートでのトラブルに繋がります。
夏の高温に晒された車内環境によって、ICチップが熱で変形・劣化し、データエラーを引き起こす場合があるのです。筆者が以前ETCゲートでSTOPとなったときもこのパターンで、再発行まで1週間を要しました。
挿しっぱなしは、盗難や補償の面でも注意が必要です。
三井住友カードなど多くのカード・クレジット会社では、「車内に放置されたETCカードの紛失・盗難は重大な過失」とされ、補償の対象外とされるケースがあります。高速道路各社やETCシステムに関する業務を行っている一般財団法人ITSサービス高度化機構も、「クルマを離れる際はカードを抜くように」と注意喚起しています。
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非常に便利なETCですが、ほんの少しの油断が思わぬトラブルにつながることもあります。ゲートが開かないときは、慌てず停車・係員呼出・指示に従うのが鉄則。挿し忘れのリスクも恐怖ですが、挿しっぱなしによるリスクもあることは、覚えておきたいところです。
またカード表面の汚れやホコリも接触不良の原因になるため、汚れていたら柔らかい布で軽く拭き取るようにしてください。
Writer: くるまのニュースライター 河馬 兎
お金と法律に関する複数の資格をもつWEBライター。好きな言葉は「お風呂」と「ハイボール」


















































