マツダ「“大切”なRX-7」を実車展示! 5速MT×流麗ボディの「2ドアスポーツカー」は「80歳女性」が25年所有! 特別な“7”ナンバーで第二の人生を歩む「FD」 JMSで展示

2025年10月に開幕した「ジャパンモビリティショー2025」の合同展示「Mobility Culture(モビリティカルチャー)」で、マツダ「RX-7」が展示されていました。一体どのようなクルマなのでしょうか。

「特別なセブン」がJMSに登場

 東京ビッグサイト(東京都江東区)を会場に、2025年10月29日から開催された「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」。
 
 こういったモーターショーでは未来のクルマが展示されるというイメージが強いですが、モビリティショーはモビリティ全般を扱うということで、戦後から現代までの名車たちが当時のカルチャーとともに展示される「Mobility Culture(モビリティカルチャー)」という合同展示もなされていました。
 
 その中でもひと際オーラを放っていたのが、シルバーのボディをまとったマツダ「RX-7」(FD3S型)でした。

JMSに展示された西本さんの「RX-7」
JMSに展示された西本さんの「RX-7」

 このRX-7は、ピカピカにレストアされたクルマたちに比べると、ややくたびれた印象さえ覚える状態でしたが、佇まいはシャキッとしており、かなり印象的な雰囲気だったのです。

 実はこの車両、長崎県に住む女性 西本 尚子さんが1999年に新車で購入して以来、25年間所有していたものでした。

 80歳の誕生日に免許を返納することになり、そのタイミングでマツダが購入したことで大きな話題を集めました。

 現在は、マツダの広報車として活用するため、新たに車検を取得して公道走行が可能な状態となっており、消耗品類や足回りのブッシュ類など、経年で消耗・劣化してしまう部分についてはほぼすべてが新品に交換された状態となっているのです。

 一方で、西本さんが当時乗っていたときに付いてしまった外装の細かなキズやダメージ、塗装の劣化などは「あえて」そのままに残されており、内外装はクリーニングに留めることで、25年間ひとりのオーナーと共に過ごしたRX-7の歴史を、極力残せるようにしています。

 そのため、ビカビカに仕上げられている他の展示車両とは明らかに異なる雰囲気だったというワケなのでした。

 なお、会場では展示用のプレートが装着されていたためうかがい知ることができませんでしたが、マツダの手に渡ったあと、ナンバープレートの番号は西本さんが保有していたときに掲げていた「・・・7」と同じものを希望番号で取得しているというこだわりぶり。

 ちなみにこの車両はいわゆる「5型」と呼ばれる4度目の改良を行ったモデルで、一部のMT車は最高出力が当時の自主規制値いっぱいの280PSになった年式ですが、西本さんの車両は265PSを発生する「タイプRB Sパッケージ」となっているとのこと。

 とはいえ、今では貴重なワンオーナー(今は2オーナー目ですが)でかつフルノーマル、さらに7万km台の走行距離の個体ということで、これからもさまざまな場所や媒体で、新車当時に近くメカニズム面がリフレッシュされたRX-7の姿を見ることができそうです。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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