日産「新型シルビア」!? 超ロングノーズの斬新「“FR”スポーツカー」! 全長3.7mの“ちょうどいい”軽量ボディで楽しそう!「小さなフェアレディZ」みたいな先進的モデル「エスフロー」が凄い!
日産が「第42回 東京モーターショー」に出展して話題を呼んだ「エスフロー」とは、一体どのようなクルマなのでしょうか。
日産「新型シルビア」!? 超ロングノーズの斬新「“FR”スポーツカー」!
2025年10月29日から11月9日まで東京ビッグサイト(国際展示場)で開催された「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」では、各メーカーの未来像を示す多様なモデルが注目を集めましたが、同時に、過去のモーターショーに出展されたコンセプトカーの魅力も改めて見直されています。
本記事では、2011年の「第42回 東京モーターショー」に日産が出展して話題を呼んだスポーツカーのコンセプトモデル「ESFLOW(エスフロー)」について、改めて振り返ります。

このエスフローは、「電気自動車のスポーツカー」という当時としては先進的なコンセプトを具現化し、走る喜びとゼロ・エミッションモビリティの両立を高次元で表現した意欲作でした。
重要なポイントは、単なる既存モデルの電動化ではなく、ゼロからEVとして設計されていることにあります。
流線形のスポーティな外観は、低く構えたノーズとショートデッキを組み合わせたスタイリング構成。
これは日産の象徴的なスポーツカーである「フェアレディZ」を彷彿とさせつつも、全長3780mm×全幅1780mm×全高1245mmという、コンパクトなボディサイズとなっています。
車体素材には炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を採用することで徹底した軽量化を図り、環境への取り組みに対する日産の本気度を強く感じさせました。
デザイン面では、ブルーのLEDを使用した縦型ヘッドランプが強烈な存在感を放ち、ヘッドランプ下に格納された充電ポートの配置も革新的です。
サイドシル、ルーフのリップスポイラー、そしてリアバンパー下部にはブルーカーボンが装飾され、さらに6スポークの大径アルミホイールにもブルーカーボンが組み込まれるなど、“青色”のアクセントを効果的に使用し、先進的なEVであることを視覚的に強調しました。
コックピットは、D型ステアリングが印象的なシンプル設計です。
未来的なブルーのバックライトで照らされたメーター類や、ダイナミックな曲線を描くダッシュボードが、斬新なインテリアを構成しています。
特筆すべきは、シートがボディ側に固定され、ステアリングやペダル類の位置を動かしてドライビングポジションを調整するという「バイワイヤ技術」を活用した設計でしょう。
これによりシートフレームが不要となり、車重のさらなる軽量化にも貢献していると説明します。
走りの根幹を担うのは、専用設計されたアルミ合金製シャシーです。
リチウムイオン電池がフロアの最適な位置に配置されることで、車両の重心が低く一定に保たれ、理想的な重量配分が実現されています。
この低重心設計が、ドライバーの意のままに操作できる、スポーツカーらしいシャープなレスポンスを実現するのです。
ドライブトレーンには、「リーフ」にも使用されているモーターを2基搭載し、左右の後輪を独立して制御する仕組みを採用。
EVならではの高トルク特性と相まって、時速100キロまでを5秒以下で走り抜ける加速性能は、まさに本格スポーツカーに相応しい領域です。
後方のロールバーと強度のあるAピラーの設計も、スポーツ走行に対する万全の安全意識を示しています。
航続距離も満充電で240km以上(US LA4モード)と、日常生活でも十分に使えるバッテリー容量を有していました。
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このように、素繊維強化プラスチックの採用や徹底した軽量化、そしてEVならではの高トルクAWDシステムを組み合わせたエスフローは、発表当時「これは次期型シルビアじゃないか!?」と大きく話題になりました。
しかし残念ながら、今のところ日産からこのエスフローを直接継承するEVスポーツカーの市販化は発表されていません。
とはいえ、同車の開発で培われたEVスポーツの知見と、未来を見据える日産の挑戦的な姿勢は、将来の電動スポーツカーへ実現への重要な架け橋として、自動車史にその名を刻むことになるでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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