スズキの「ハスラー“クーペ”」!? 専用デザインד2ドア風”「流麗ボディ」の軽SUV! スタイリッシュすぎる「斬新モデル」とは
高い人気を誇るスズキの軽クロスオーバーSUV「ハスラー」にクーペモデルの「ハスラークーペ」があったのをご存知でしょうか。一体どのようなクルマだったのか、その特徴を振り返ってみます。
スタイリッシュなハスラーの4ドアクーペ
2014年に発売された軽クロスオーバーSUVのスズキ「ハスラー」。「ワゴンR」のような軽トールワゴンとSUVを掛け合わせた新しい発想のモデルとして、大ヒットを記録しました。
明確なボンネットを設けた2BOXボディ、立ち気味のA ピラー、悪路走破性の良さを感じさせる高い最低地上高と大径タイヤ、道具感溢れる未塗装樹脂のバンパーやフェンダーなど、SUVらしさをちりばめたディティールやデザインも好調なセールスを後押し。ワゴンRや「スペーシア」に並ぶ、スズキの大黒柱に成長しました。

2020年にはキープコンセプトの2代目が登場。2025年8月には約5600台を販売して、軽乗用車の新車販売台数ランキングで5位をマークするなど、発売後5年を経ても依然として高い人気をキープし続けています。
また、ハスラーの影響力は大きく、ライバルのダイハツも2020年に「タフト」を発売して対応しています。
ところでこのハスラー、初代が発売される前年の2013年に開催された「第43回東京モーターショー」で、市販予定の参考出品車として展示が行われていました。
そしてさらにもう一台、ハスラーの名を名乗ったコンセプトカーが壇上に飾られていたのです。それが「ハスラークーペ」でした。
ノーマルのハスラーの面影を残しつつ、キャビン部分の高さを削って全高を1665mmから1630mmに低減。さらにルーフ後端をゆるやかに下げ、テールゲートも傾けることでスタイリッシュな4ドアクーペ・ルックを獲得。リアドアのノブもピラーに埋め込むヒドゥンタイプを用いて、2ドアクーペにも見えるような演出も行われています。
前後の灯火類やボディ下部のパネル、ホイールなども専用デザインとされており、ノーマルハスラーとの差別化も図られていました。
当時のスズキのプレスリリースによると、ハスラークーペは「軽自動車の新ジャンルに挑戦する、美しいシルエットを持ったクロスオーバークーペ」「ハスラーに、クーペシルエットという更なるバリエーションの幅を拡げるデザイン提案モデル」である、と説明されていました。
なおSUVをクーペ化するという関係性は、2代目BMW「MINI」のクロスオーバーSUV「MINIクロスオーバー(本国名:カントリーマン)」をクーペ化して、2012年にデビューした「MINIペースマン」が思い出されます。
いうなればハスラークーペも、SUVをクーペ化したクロスオーバーモデル。軽自動車ではまったく新しいジャンルだけに、市販化への期待も大いに高まりました。
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ハスラークーペに似たモデルとして、ホンダの軽トールワゴン、初代「N-BOX」の屋根を思い切って100mmも低くした「N-BOX SLASH(エヌボックス スラッシュ)」が存在しました。
こちらは2014年に市販されたものの、2代目には引き継がれずに消滅しています。実用性がカギのトールワゴンでそれを削ってしまったため、セールスに大きく響いたのは間違いないでしょう。
そうなるとハスラークーペが市販される可能性も低そうです。しかし、常に軽自動車市場で新市場を生み続けてきたスズキだけに、ふたたび何らかのかたちで軽クロスオーバークーペを出してくるかもしれません。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。































