スバルから登場した2台のパフォーマンスモデル! 誕生の経緯とは? “最新技術”が盛りだくさんの「次世代フラッグシップ」とカスタマイズで“育てる”新提案

手に入れた後も楽しめる! “育てるクルマ”を目指した「Performance-B」

 2台目は「Performance-B STI concept」です。

 現在スバルのフラッグシップは「WRX S4」ですが世代を重ねるごとにサイズ・価格共にアップ。若い人が手に入れづらくなっているのも事実です。社内でも「そんなクルマが欲しいよね」という声が出ても、できない理由ばかりで先に進まず…。

 これまでそんなやり取りを何度も見てきた藤貫氏は「やりたいならやればいいじゃないか」と若い人たちの自由な発想で車づくりができる環境を構築。そんなメンバーが現在スバルの持つリソースを上手に組み合わせて開発したモデル、というわけです。

スバル「Performance-B STI concept」
スバル「Performance-B STI concept」

 スバルで最もコンパクトな「インプレッサ」系の車体をベースに、現在スバルで最もハイパフォーマンスなFA24ターボ、WRX STI譲りの6速MT&DCCD付センターデフ式AWDをドッキング。ある意味、スバル車の技術的な繋がりをフル活用した究極の流用チューンと言ってもいいかもしれません。

 エクステリアは大型インテークのボンネット、専用の前後バンパー、ブリスターフェンダー、大型ウイング、BBS鍛造アルミホイール&ポテンザタイヤ、大容量ブレーキなどの装着により、3代目WRX STIを思わせる武闘派の雰囲気がプンプンします。

 一方、インテリアは細部の変更に留まりますが、ブラック&レッドステッチのコーディネイトにレカロシートの装着などによりスポーツイメージをプラス。スバルにかかれば、この辺りの変更はお手の物です。

 これを見て、スバリストを中心に「WRX STIが復活!」と喜んでいる人が多いのですが、それは大きな間違い…。

 藤貫CTOは「このモデルはメンバーが頑張りすぎてモリモリの仕様になってしまいましたが、基本的な考え方は『引き算のクルマ』です。クルマを売るだけでなく、ユーザーが購入後も楽しめるバリューチェーン全体で収益を出すビジネスモデルの挑戦でもあります」と教えてくれました。

 要するにメカニズムなどメーカーでなければ対応できない箇所はスバルが担当、ユーザーはそのクルマをベースに各々のカスタマイズを行なうことで完成する「育てるクルマ」という新たな挑戦なのです。ちなみに今回のモデルはスバル/STIとしてのカスタマイズ/アップデートの提案の1つになります。

 中には「今後WRX S4はどうなるの?」と心配する人もいると思いますが、WRX S4はスバルのスポーツAWDのフラッグシップという立ち位置は不変(MT追加はあるかもしれませんが)、Performance-BはスポーツAWDの間口を広げる存在と、役割を明確にすることで選択肢が広がります。

※ ※ ※

 新たな挑戦となる「Performance-E」と、あったらいいねを具体化した「Performance-B」。

 どちらも市販化するつもりで、“本気”で開発を進めているとのことです。

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Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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