常磐道「激混み」緩和なるか!? 所要時間短縮や地域活性化に期待! 「つくばみらいスマートIC」来秋開通へ
常磐道がさらに便利になります。NEXCO東日本と茨城県つくばみらい市は、E6常磐道の谷和原IC~谷田部IC間に 「つくばみらいスマートIC」を新設すると発表しました。開通見通しは令和8年秋。TXみらい平駅周辺からのアクセスが約8分も短縮されるうえ、慢性的な渋滞に悩む周辺道路の混雑緩和にも期待がかかります。
常磐道に「つくばみらいスマートIC」誕生へ 令和8年秋開通見通し 所要時間短縮や地域活性化に期待
2025年11月5日に茨城県つくばみらい市とNEXCO東日本(東日本高速道路株式会社)関東支社は、E6常磐自動車道に新設する「つくばみらいスマートインターチェンジ(IC)」の開通見通しが令和8年秋になったと発表しました。
都心から40km圏内に位置し、交通利便性の向上が期待される同市。新スマートICの設置により、アクセス向上や地域産業の活性化、救急医療体制の強化などが進む見込みです。

建設が進められている「つくばみらいスマートIC」は、常磐自動車道の谷和原ICと谷田部ICの間に設置されます。
谷和原ICからは約3.7km 、谷田部ICからは約7.5kmの地点です。
この新しいスマートICは、ETC車載器を搭載した全車種が対象で、24時間利用可能となる予定。
利用形態は、料金所のバーの前で必ず一時停止が必要な「一旦停止型」が採用されます。
つくばみらい市は、東京都心から約40kmという立地や、つくばエクスプレス(TX)みらい平駅周辺を中心に人口が増加傾向にあることなどから、企業誘致の面で高い潜在力を持つとされています(補足情報)。
同市ではこのスマートICの設置を契機に、周辺地区を「新産業・交流地域」と位置づけ、広域的な賑わいを生み出すための土地利用の形成を土地区画整理事業によって進めていく方針です。
新スマートICの開通によって見込まれるメリットの第一は、高速道路へのアクセス性が大きく向上することです。
特に、TXみらい平駅周辺の開発地区から最寄りの谷和原ICへ向かう場合、これまでは約8kmの距離を約17分かけてアクセスする必要がありました。
開通後は、新設されるスマートICを利用することで、所要時間は約9分となり、約8分の大幅な時間短縮が実現します。
これまでは、谷和原ICへ向かうために主要アクセス路である国道294号を経由する必要がありましたが、この道路は混雑が課題となっていました。
また、谷和原ICの出口では、料金所からランプまで渋滞が続く事態が年間約80回も発生している状況です。
つくばみらいスマートICが完成すると、国道294号の混雑区間を避けられる新しいルートが確保されることになります。
これにより、周辺道路の交通が分散され、谷和原IC周辺の慢性的な混雑の緩和にもつながると見られています。
アクセスの向上は、地域産業の活性化にも寄与すると期待されています。
つくばみらい市内には、福岡工業団地や福岡地区工業専用地域、そしてスマートIC周辺開発構想エリアといった複数の産業拠点が存在します。
スマートICの設置により、これらの拠点へのアクセス時間が短縮され、物流の効率化が進むことが見込まれます。
さらに、市民の安全・安心な暮らしを支える「救急医療体制の強化」も、重要な整備効果のひとつです。
つくばみらい市には、重篤な患者に対応する二次・三次救急医療施設が存在しないという課題がありました。
市外の高度な医療機関へ迅速に搬送する必要がある中、スマートICの開通は大きな助けとなります。
例えば、つくばみらい消防署から三次救急医療施設である「筑波メディカルセンター病院」へ搬送する場合、整備前は高速道路を利用せず約18kmの道のりを約39分かけていました。
整備後は、つくばみらいスマートICから常磐道を利用するルート(約21km) が可能となり、所要時間は約34分に短縮されます。
この約5分の短縮 は、まさに「命を救う時間」となり、より迅速な搬送による救命率の向上や、安心して暮らせる地域生活環境の向上につながることが期待されています。
※ ※ ※
令和8年秋の開通を目指し整備が進む「つくばみらいスマートIC」。
この新しい高速道路の出入り口は、つくばみらい市の交通利便性を飛躍的に高めるだけでなく、地域産業の発展や救急医療体制の強化など、多方面にわたる好影響をもたらす重要なインフラとなりそうです。
Writer: くるまのニュース編集部
【クルマをもっと身近にするWEB情報メディア】
知的好奇心を満たすクルマの気になる様々な情報を紹介。新車情報・試乗記・交通マナーやトラブル・道路事情まで魅力的なカーライフを発信していきます。クルマについて「知らなかったことを知る喜び」をくるまのニュースを通じて体験してください。







