車検も重量税も不要で楽しめる “軽”より小さいクルマ! 大きなラジコンカー? 小さなレーシングカー? 「ICOMA」のオーダーメイド・ミニカー「セルフメイド」とは?

2025年10月30日より一般公開された「ジャパンモビリティショー2025」。今回は、その会場で注目を集めた「ICOMA」のオーダーメイド・ミニカー「セルフメイド」について、近藤スパ太郎さんが解説します。

製作者の「夢」が詰まった特別な一台

 こんにちは! 最先端の技術や工夫が投入された、先進モビリティにワクワクの近藤スパ太郎です。

「おもちゃのこころでミライをつくる」を掲げるベンチャー企業「ICOMA(イコマ)」が、ジャパンモビリティショー2025「Tokyo Future Tour 2035」に出展していますが、おもちゃが乗り物になったような、ワクワクする車両が沢山ありました。

「ICOMA(イコマ)」のオーダーメイドミニカー「セルフメイド」
「ICOMA(イコマ)」のオーダーメイドミニカー「セルフメイド」

ICOMAといえば、スーツケースサイズに四角く折り畳みができる(トランスフォームする)原付の電動バイク「タタメルバイク」が知られています。

代表の生駒崇光さんは、変形ロボット玩具 “トランスフォーマー”のプロダクトデザイナーの経歴を持つ方で、そんなICOMAには奇抜な発想と、ただならぬ製作熱意を持つエンジニア達が集まっています。また、トヨタ「boost me」の開発に携わるなど、活躍の場を広げています。

 ケーターハムとラジコンが大好きな、現在ICOMAチーフメカニックの豊永大空さんもその一人。 ICOMAの入社前にコツコツと1年かけて、ミニカーの「セルフメイド」を趣味のDIYで作ってしまいました。

 おもちゃが大きくなったようなこの車両を商品化して! という声があり、個人の趣味の車両にICOMAのノウハウを投入してブラシュアップして、オーダーメイド販売されることになりました。

ベースとなったセルフメイドは、フレームやサスペンションアームなどを豊永さんが設計・製作し、バイクのエンジンやパーツなどを流用して組み上げ、その後日本一周の旅へ。 その後もツーリングや普段の買い物、ICOMAへの通勤などに使って、現在は4万6600キロ以上を走行し、高い耐久性も実証された、世界で一台の豊永さんの愛車です。

 現在はホンダ「NSR50」のエンジンを搭載した青いナンバーのミニカー登録。ミニカーは総排気量が20cc超50cc以下、または定格出力0.25kW超0.6kW以下の原動機が搭載された三輪以上の一人乗りの自動車で、法定最高速度は60 km/hです。

 こんな小さなミニカーで、5万キロに迫る走行距離を持つ車両は、おそらくこのセルフメイドだけではないでしょうか。

 これをベース車両にして、ICOMAがデザインやスペックをブラッシュアップし、より乗りやすく仕上げた参考車両を今回展示しました。

 例えば、もともとは、モンキー(50ccのバイク)の社外ホイールを装着していましたが、デザイン性と軽量化を向上させるために、キャストホイールに変更。好みにあわせて10インチと12インチから選べるようにしました。また、カヤバ製のサスペンションに変更することで走行性能を向上させています。

 他にもコックピットの乗り降りをしやすくするために、フードを開閉式に仕様変更。フードデザインもよりスタイリッシュになりました。豊永さんの仕様ではアルミ製でしたが、ICOMAが得意としている3Dプリンターでの樹脂形成。

 紫外線で劣化しにくいASA(アクリロニトリル・スチレン・アクリレート)樹脂を使用して裏側をFRPで補強し、軽量化と強度を両立させています。スカイブルーのカラーはラッピングのため、張り替えれば車両のイメチェンが可能……などなど、他にも多数のICOMAの技術やノウハウを投入しています。

【画像】超カッコいい! これがオーダーメイドミニカー「セルフメイド」です(26枚)

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